高速道路の安全を守っているのが、道路会社のパトロール隊だ。《撮影 石田真一》

高速道路で事故が発生した際、現場へ真っ先に駆けつけるのは高速道路会社のパトロール隊だ。事故現場で迅速に交通規制を実施し、救急や警察の業務をサポートするが、基本的に裏方へ徹しているだけにその実態を知るという人は少ないのではないだろうか。

そんな道路会社のパトロール隊が交通事故を想定した実践的な研修を行うと聞き、埼玉県内の研修施設へお邪魔した。記者を迎えてくれたのはNEXCO東日本のグループ企業で、主として関越自動車道や上信越自動車道、北陸自動車道の一部区間などでパトロール業務を行う「E-NEXCOパトロール」という会社の寺島誠さんだ。

今回の研修に参加するのは同社管内の8事業所(所沢、高崎、湯沢、長岡、佐久、長野、上越、新潟津川)で、想定する2つのシチュエーションから自由選択する方式で行うという。1日目が実地訓練で、2日目はその結果を元に全体で討議を行う。

「実際の高速道路で発生した事故を想定し、交通規制を円滑に行うための研修」ということもあり、100km/hとまではいかないものの、実際にクルマを真横で走行させた状態でメニューを進めていく。車両の移動が容易な、比較的軽微な追突事故を想定しており、現場到着から事故車両の撤去までの所要時間は約30分と定められている。

研修に参加する各事業所が同じメニューを繰り返すだけのように思えるが、「交通規制といっても、各事業所にはそれぞれのノウハウや流儀があり、同じものはひとつとしてありません」と寺島さんは言う。

事故の一報が寄せられると現場へ真っ先ら急行する。《撮影 石田真一》 パトロール車はトヨタ『ランドクルーザー100』、前に止まっているのが最近採用された新塗装を施したもの。《撮影 石田真一》 後続車に事故発生を知らせる旗振りは重要な作業。《撮影 石田真一》 実際の高速道路に見立てて、クルマを走らせた状態で訓練を行う。《撮影 石田真一》 資材をどのように使うかなど、規制方法は各事業所に委ねられている。《撮影 石田真一》 高速度での走行ではないが、クルマが走る中での訓練にはリアリティがある。《撮影 石田真一》