GT500のタイトル争いをリードする、#46 S Road MOLA GT-R。最終戦6位以上で自力王座だ。《撮影 遠藤俊幸》

人気・実力とも、ハコ車のレースでは世界最高峰と言っても過言ではない「SUPER GT」が、いよいよ2011年シリーズのファイナルを迎える。チャンピオン決定のステージは、10月15〜16日に最終第8戦を開催するツインリンクもてぎ(ロードコース)だ。

GT500とGT300、両クラスいずれもトップ2にタイトル獲得の可能性が残っており、計4つの陣営の動向に最大の注目が集まるのは当然だが、それ以上に重要な意味をもってくるのが、この最終戦は「原則全車ノーハンデで争われる」ということである(参戦レース数の関係でGT300の一部車両に軽いハンデが残る)。

長いシーズンを戦って熟成・強化されてきたマシンが、ノーハンデの“真なるガチンコ勝負”で、今季シリーズ戦最後のウイナーの栄誉を目指して激しく競う。これが最終戦ならではの魅力なのだ。そう、もてぎ最終戦はある意味「準備万端整ったうえでの全車横一線ヨーイドン」。勝つのはいったいどのマシンか、予想困難な接戦となるのは必定である。

250kmの距離で争われる決勝レース(日曜)はもちろんとして、予選日(土曜)も見逃せない。Q1〜Q3へとノックアウト方式で進められる予選では、ペアを組むドライバーが交互にアタックを担当することになるため、どちらが乗っても速いマシンに仕上げる必要がある。つまり、午前中のフリー走行が非常に重要なものとなってくるのだ。そして午後には、まさに緊張がピークに達するノックアウト予選---。土曜日も興奮必至の展開となる。

そして、やはり気になるのがチャンピオン争いの行方だ。まずGT500のドライバーズタイトル争いだが、すでに日産勢の戴冠は決定しており、ミシュランを履く#46「S Road MOLA GT-R」(柳田真孝&ロニー・クインタレッリ)と、ブリヂストン装着の#23「MOTUL AUTECH GT-R」(本山哲&ブノワ・トレルイエ)の争いとなった。

圧倒的優位なのは柳田組で、6位以内なら自力王座。本山組は優勝が逆転王座の最低条件で、しかも柳田組7位以下という厳しい条件が付く。ただ、ブリヂストン勢が揃って好調、という展開にでもなれば本山組逆転の可能性も高まってくるので、最終戦で存在感を主張したいホンダ「HSV-010 GT」勢やレクサス『SC430』軍団の戦いぶりが『GT-R』同士のタイトル争いのカギを握ることになりそうだ。なかでも今季2勝していながら連覇の可能性を失った#1「ウイダーHSV-010」(小暮卓史&ロイック・デュバル)がホンダのホームコースで意地を見せられるかどうか、これがひとつの焦点にもなる。

GT300はフェラーリ『458』対BMW『Z4』の真っ向勝負。#11「JIM GAINER DIXCEL DUNLOP 458」(田中哲也&平中克幸)が、#4「初音ミク グッドスマイル BMW」(谷口信輝&番場琢)を5点リードしているが、どちらも優勝すれば自力王座という接戦だ。

シーズン中に繰り返された性能調整の影響、ダンロップ対ヨコハマのタイヤ対決、そして谷口組のスポーティングディレクターを務める元F1ドライバー片山右京の采配にもファンの視線が集中する。さらには、ここ3戦で2勝と調子を上げている#62 「R&D SPORT LEGACY B4」(山野哲也&佐々木孝太)が、タイトルの可能性こそないが、トップ2の争いにどう絡んでくるか?

泣いても笑っても今季シリーズ戦の最終ラウンド。レース後にはシリーズ表彰式と“グランドフィナーレ”も予定されており、様々な意味で見逃せない一戦だ。15〜16日は、ツインリンクもてぎへ---!

GT500で逆転王座を狙うトレルイエ&本山。最終戦の優勝がタイトル獲得の最低条件となる。《撮影 遠藤俊幸》 王座防衛は成らなかったウイダーHSV-010だが、最終戦でシーズン3勝目を期す。《撮影 遠藤俊幸》 GT300ランキングトップのフェラーリ458。このままタイトル獲得なるか?《撮影 遠藤俊幸》 GT300ランキング2位のBMW Z4。最終戦優勝なら、逆転自力王座だ。《撮影 遠藤俊幸》 シーズン後半、絶好調のレガシィB4。タイトルの望みこそ絶たれてはいるが、GT300王座戦線の行方を左右しそうだ。《撮影 遠藤俊幸》 第7戦オートポリス、本山&トレルイエ組GT-Rが勝利し、GT500タイトル獲得の望みを最終戦につないだ。 GT500王座へあと一歩、柳田&クインタレッリ。 セパン戦のGT300の表彰台。平中&田中(左、フェラーリ)と、番場&谷口(中央、BMW)が最終戦でタイトルを争う。