iPadを発表するスティーブ・ジョブズ

アップルの創業者、スティーブ・ジョブズ氏が5日に死去した。享年56(歳)。ジョブズは十代の頃にコンピューターに魅せられて以来、“パーソナル”コンピューティングの普及と進化に一生を捧げた。

1997年にアップルに復帰後はパソコンと繋がる音楽プレーヤー「iPod」、パソコンと繋がる電話「iPhone」を大ヒットさせ、パソコンを中心としたデジタルライフスタイルを提案した。

2010年1月、「魔法のようなデバイス」と自画自賛する「iPad」を発表。Mac、iPhoneにつづく第3のカテゴリーの登場を宣言し、「テクノロジーとリベラルアーツの交差点」こそがアップルの目指すところだと述べた。その後2011年1月に病気療養のため休職するも3月の「iPad2」の発表イベントには突然登場。「この機会を逃したくなかった」とiPadへの執念を見せた。

つづく2011年6月6日「Apple Worldwide Developers Conference 2011」のキーノートスピーチで、「iCloud」を組み込んだ「iOS5」を発表。「これからはクラウドがデジタルライフのハブになり、PCやMacはクラウドに繋がるデバイスのひとつになる」と自ら創り上げたデジタルライフビジョンの新旧交代を宣言した。

その後8月に、アップルCEOを自ら退任することで、自ら送り出した最後の製品を「iPad2」に、最後のプレゼンを「iCloud」に決めた。

後任のティム・クックCEOは10月4日に「iPhone4S」を発表し「iCloud」の製品版を発表した。既存のiPhoneシリーズ、iPadシリーズ、iPod TouchシリーズもiOS5へのアップデイトで「iCloud」が利用でき、これらデバイスの利用にパソコンが必要となくなる世界が現実となった。

翌5日、ジョブズはパーソナルコンピューティングそのものになった「iPad2」を片手にクラウドに旅立った。今後は我々のデジタルライフを高いところから見守り続けることになる。

しばらく世界はジョブズを偲び彼のことをいろいろ思い出すだろう。しかし「iCloud」が正式スタートする12日からは人々は再び熱狂し、ジョブズの新しいビジョンと共に新たなデジタルライフを歩み始めることになるのだ。

合掌

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