安住淳財務相《撮影者 中島みなみ》

野田佳彦首相が「腹を決めた」はずの朝霞公務員宿舎問題。5年間の工事凍結後はどうなるのか。安住淳財務相は4日の閣議後会見で、こう述べた。

「場合によっては廃止もあり得るが、5年間凍結して様子を見させていただければと思う。適正なのかどうかを含めて(国民に)冷静に考えていただき、5年後に考えればいい」

国民の「無駄遣いだ」という批判を受け、宿舎削減の在り方研究会を財務省政務三役を中心として立ち上げて、11月までに方向性を出し、12月までに政府としての結論を出す。

「国民に多大な負担をお願いするときには、公務員にも福利厚生の面でも給与の面でも、相当ながまん、ご無理をお願いしなければならないだろう。緊急用でも整理できるものもかなりあると思う」(安住氏)と述べ、安住氏の個人的な見解としては「幹部の定義を厳格に規定して、2、3年のうちにに、規定職以外は出て行くことをやったほうがいい」と、副大臣に伝えた。

しかし、朝霞宿舎については「すでに5年間の凍結という結論を出したので、12月の政府として再度(廃止などの)結論を出すことはない」(同上)と、した。

公務員宿舎の取り扱いは、昨年11月の行政刷新会議「事業仕分け」が一定の結論を出した。東京・朝霞市の公務員宿舎は、その判断を野田首相自身が財務大臣当時に覆したものだ。

輿石東幹事長は「(野田総理が宿舎建設の再開を決めた時は)3月11日以前のことだった。未曾有の災害が起きたこと、公務員住宅が贅沢、優遇されすぎじゃないかというご批判の2つを勘案して、(再び凍結の)判断となった」と、政府の判断が二転三転しているという批判をかわした。

しかし、震災復興増税がなければ、宿舎建設は再開されてよかったのか。政府の結論いかんで、工事再開を巡って、5年後に再び議論が蒸し返されることは必至だ。