東京商工リサーチは、都内の100社を対象に「暴力団排除条例」に関するアンケートを実施し調査結果をまとめた。

それによると5社に1社が過去に反社会勢力からクレームなど何らかの接触があったと回答した一方で、10月1日からスタートする東京都の「暴力団排除条例」の施行で取引先の事前チェックを行った企業は3割にとどまるなど、具体的対応が遅れていることが明らかになった。

調査は9月14日〜22日、東京都内の上場企業と未上場企業100社を無作為に抽出し、アンケートを実施した。

今年4月の兵庫県を皮切りに各道府県で施行されてきた暴力団排除条例は、10月1日の東京都の施行で全国で出揃う。企業数が最も多い東京都だけに、警視庁では同条例の告知活動を本格的に実施してきた。

その結果、ほとんどの企業が「知っている」と回答するなど、告知活動は一定の成果があった。しかし「詳細まで知っていた」は24%にとどまり、「詳細は知らないが条例は知っていた」が52%と半数を占めた。

「最近知った」は24%。この中には「9月の大物タレント引退報道をきっかけに知った」というケースも。

過去に「反社会勢力」から取引の申し込みやクレームなど、接触があった企業は20%にのぼる。「無い」もしくは「不明」が72%で「過去にあったが対応していない」が8%だった。

しかし、反社会勢力への対応について、弁護士や関係各所へ相談したことがあると回答した企業は67.7%にも達する。

暴排条例の施行を前に、取引先を事前チェックした企業は23%で、事前チェックで契約解除まで至った企業が8%と事前チェックを行った企業は全体の3割にとどまる。取引先の見直しを行っていない企業は69%あり、条例の意図が浸透していないのが実情だ。

取引先が「反社会勢力に該当する」との判断は難しく、警察当局では「相談があれば助言を行う」姿勢を示すものの、一次取引先で該当がなくても、その先の二次取引先までチェック対象を広げると実態は見えにくくなり、コスト負担も大きい。

暴排条例の施行で「営業面で影響を受ける」と回答した企業は36%あった。一方で「全く影響がない」企業は62%だった。