コリン・アングル氏(右)と、ルンバの日本総代理店であるセールス・オンデマンドの木幡民夫代表取締役。

第7世代のロボット掃除機『ルンバ700』シリーズの日本での発売を10月7日に控え、開発元の米iRobot社のCEOコリン・アングル氏が来日。9月27日に東京のホテルニューオータニにて、プレスカンファレンスを開催した。

アングル氏は、カンファレンスにてまずiRobot社の設立から話をスタート。同社は、「人の命や尊厳に関わる退屈、不衛生、危険の3D(Dull=退屈、Dirty=不潔、Dangerous=危険)な仕事から人々を解放する」という思想の元に、1990年に米マサチューセッツ工科大学の3人の科学者によって設立された。

そして同社のロボットに関しては、「ただかっこいいだけではダメだし、デモンストレーションができるだけというのもダメ」とする。実際に人の役に立たなくてはいけない、という考えの元に開発しているということも強調。ルンバもしかりで、初期モデルからどれだけ機能に満足せずに常に改良を続けてきたかをアピールした。

そしていよいよ新製品「ルンバ700」シリーズのアンヴェイル。カバーを取る役目を担ったのは、iRobot社の40〜45%の利益を生み出しているという、軍事・警察用途の作業用ロボット「PackBot」だ。ご存じ、福島原発に最初に原子炉建屋内に入ったロボットである。

すでに発表されているが、ルンバ700シリーズは、ベーシックモデルの「760」、スタンダードモデルの「770」、ハイグレードモデルの「780」の3モデルをラインナップ。価格はオープンだが、参考販売予定価格は、760が6万4800円、770が6万9800円、780が7万9800円となっている。

アングル氏によれば、2010年の販売台数に関しては日本は20万台で、米国に次いで2位を記録したという。初期モデルの頃はあまり売れなかったそうだが、かなり伸びてきているようだ。ちなみに日本のユーザーからの要望は世界で最もレベルが高いという。日本人に満足してもらえる性能を達成することができれば、世界のどの国で販売しても満足してもらえると考えているほどだそうだ。そのため、今回は性能や機能、そしてデザインに至るまで、日本の要望を採り入れたという。

その日本人の要望に応えたひとつが、畳敷きの部屋でも使えるデュアルパワーブラシ。床面とブラシの接触角度を床の素材に応じて最適な状態に自動調整して掃除を行う仕組みを持っており、畳にももちろん対応しているというわけだ。

それに加え、どんな条件の部屋でもルンバが通れる場所ならくまなく掃除することができる高速応答プロセス「iAdapt」や、2cmまでの段差乗り越え能力、コードの絡まり防止機能、壁際のゴミにも対応できるエッジクリーニングブラシなどを搭載し、荷物や家具の多い部屋でもさらに問題なく使えるようになった。

そのほか、吐き出す空気は空気清浄機を通したようにクリーンにするフィルター機能や、ゴミセンサーで感知した汚れている箇所を念入りに集中して掃除する「ダートディテクトモード」、壁や家具への接触を最小限にする「ソフトタッチバンパー」の素材のさらなるソフト化なども特徴。これらの新機能により、アングル氏は日本においてさらに販売台数が伸びるものと語っている。

東芝を含め、世界中の大手家電メーカーも後追いで発売をし出した掃除ロボット。他社製品が高機能化を特徴とする方向の一方で、不十分な機能も多い。それに対し、掃除に関する機能は求めていくが、ほかの役割は持たせず、ルンバはシンプルさを追求していくとしている。

iRobot社の創設メンバーのひとりでCEO、コリン・アングル氏。同社の創設についてや、同社の開発するロボットについて、ルンバの開発の歴史なども語った。 ルンバ760 ルンバ770 ルンバ780 700シリーズの背面。今回のブラシは、床面の素材に合わせてブラシと床面の接触角度を最適な状態に調整するので、畳の部屋でも問題なく使える。 アンヴェイルを担当した、軍事・警察用途のPackBot。これまで世界中で数百台が爆発物処理などで吹っ飛んだそうだが、その分軍人らの命を救ったとアングルCEOは語っていた。