伊藤忠商事は、同社が出資する米国シンボル・マテリアルズを通じ、リチウムイオン電池(LiB)用の高純度炭酸リチウム製造事業に参画すると発表した。

高純度炭酸リチウムを安定的に製造・供給出来るメーカーは世界でも限られているが、シンボルは一貫工程で原料から高純度炭酸リチウムを製造することが出来る世界で唯一のメーカー。同社は今年10月から量産を開始し、リチウムイオン電池向けに年産約500トンの高純度炭酸リチウムを製造する計画だ。

高純度炭酸リチウムは、リチウムイオン電池の主要部材である電解液に使用される電解質(LiPF6)の原料となるもので、今後需要拡大が見込まれる電気自動車向けリチウムイオン電池や、定置用蓄電池、クリーンエネルギー分野で使用される。

シンボルは今後のリチウムイオン電池の市場拡大を見込んで2012年末に現在の生産能力の4倍となる年産2000トンまで引き上げる計画。自社の競争力のある原料を活用することで、高純度炭酸リチウム市場におけるシェア拡大を狙う。

また、同社はリチウムが豊富に含まれるカリフォルニア州南部の地熱発電所のかん水を利用する世界初のリチウム化合物製造事業を展開しており、このリチウムを工業的に抽出することで、世界で最も競争力のあるリチウム化合物を生産する技術開発に成功している。

さらに地熱かん水に含まれる炭酸ガスや地熱かん水の持つ熱源を利用するなど、地熱かん水が持つ特長を活用することで、より競争力のあるリチウム化合物を生産する。

伊藤忠商事は、シンボルが生産するリチウム化合物の日中韓を含めたアジア向け総販売代理店権を持つ。今後も高純度炭酸リチウムを含むリチウム化合物を日本を中心とした需要家向けに販売していく。