日立化成工業は、高放熱性、信頼性、生産性に優れたLED素子実装基板用材料3製品を開発した。

LED素子を組み込んだ製品は、急速に普及が進んでいるが、これらの製品にはさらなる低消費電力化、長寿命化、信頼性向上のための技術革新が強く求められている。

これらニーズに対応するため、LED素子実装基板では、LED素子の発熱に伴う温度上昇を抑えるため、高い電気絶縁性を保ちながら効率的に放熱できる材料が求められていた。加えて最近では、低価格化のための生産性向上や、自動車、電子看板、照明など用途の多様化に伴ってデザイン性への対応といったニーズも高まってきた。

同社は、ナノテクノロジーの活用でトレードオフの関係にある電気絶縁性と高熱伝導性を両立した特殊なエポキシ樹脂系材料、ポリイミド系材料を開発、これを配線板材料技術と融合させることで、新しいLED素子実装基板用材料3製品を開発した。

高熱伝導金属基板材料「ハイセットHT-5100M」は特殊なエポキシ樹脂を用いることで、業界最高値となる高熱伝導性を実現し、一般的な金属基板を用いた場合と比べて基板上に搭載したLEDパッケージの発熱温度を大幅に下げることが可能となった。自動車用ヘッドライトなど、ハイパワーのLEDパッケージが採用される分野に適している。

粘着材付き低熱抵抗薄型フレキシブル基板材料「ハイセットHT-9000ITM」は、LEDパッケージを基板に実装する時、必要な高温処理に耐えられる特殊な粘着材料を開発した。これにより基板側にあらかじめその粘着材料を使い接着性を付与させることが可能となるため、顧客の組み立て工程で、基板に接着材を塗布したり、筐体にネジ留めしたりする工程を省くことが可能となる。さらなる薄型化の実現によりフレキシブル性が高く、電子看板やテレビ、自動車など、デザイン性が求められる用途に対応する。

熱抵抗金属基板材料「ハイセットHT-9000IMA」は高耐熱、高電気絶縁性の特殊なポリイミド樹脂を薄膜化し、低熱抵抗を実現するとともに、折り曲げて使用することが可能。薄型設計が求められるテレビなどの液晶ディスプレイバックライト分野に適している。

3製品は現在サンプル出荷中で、2011年度後半には量産を開始する計画。2014年度に年間売上高約50億円を目指す。