日本自動車工業会・志賀俊之会長《撮影 小松哲也》

日本自動車工業会の志賀俊之会長(日産自動車COO)は27日の定例会見で、経済の減速が懸念されている欧米市場での新車販売について「それほど悲観的な状況ではない」しながらも、心理的な不安が不安をあおる事態にならないよう正確な情報を発信したいとの考えを示した。

会見で志賀会長はまず米国市場について「震災以降の日本からの供給不足などで全体として在庫レベルが下がり、それによって各社がインセンティブアを少し下げて、競争が緩やかになっている。それが消費者に今は車の買い時ではないなという心理的な状況を与えているという状況で、本当に消費マインドが落ちたのかというと、私はそのように感じない」と分析。

一方、欧州市場は「(債務危機懸念がある)南欧の国々の需要は確かに大変厳しいものがあるが、欧州全体の需要からすると大変少ない。大市場のドイツ、フランス、イギリスでは、その土地のそれぞれのメーカーの努力で需要を喚起がなされて前年を上回る状況になっている」と述べた。

その上で「実体経済と、経済を取り巻く不安感が乖離した状態になっていると実感している。ただその不安感がいずれ実体経済に悪い影響を与える心配はあるので、できる限り正確なマーケットの状況を伝えて、不安が不安をあおらないようにしたい」と強調した。