政府・東京電力統合対策室の会見(20日・東京電力本店)《撮影者 中島みなみ》

東京電力福島第一原発が放出し続けている放射性物質について、政府・東京電力統合対策室は20日の合同会見で、事故時より大幅に低減していることを明らかにした。園田康博内閣府政務官は次のように語った。

「現時点での放出量は1号機から3号機で、2億Bq/h(ベクレル/時)となり、事故発生時の800兆Bq/hの400万分の1と評価できる」

この発言は1か月前の評価と同様だが、原発事故の収束に向けた道筋ステップ2の「放射線量を充分に低減」の目標を達成しつつあることを示すもの。

原子炉が放出する放射性物質は、1号機から3号機までの原子炉建屋とその風下側にあたる海上15か所にサンプリングポイントを設定し、空気中放射性物質濃度を測定した。

1号機については原子炉建屋上部を覆う傘状のダストサンプリング用装置をクレーンで吊り下げてダストを採取し、2号機では壁面のブローアウトパネル開口部から実施した。また、海上採取は沖合2kmの地点に無人船を浮かべて採取した。

また、3号機も1号機同様の採取方法をとったが、鉄骨などに阻まれ(ダストサンプリング装置を)建屋に密着させることができなかった。建屋上部から5〜10m上での測定になるため、測定した東京電力が再測定を試みる。

15か所の測定値から評価した1〜3号機の原子炉放出量と、海上でのダスト濃度から評価した放出量は以下のとおり。

1号機=約0.4億Bq/h
2号機=約0.4億Bq/h
3号機=再評価予定
海上から見た1号機から3号機までの放出量=約1.3億Bq/h

「現在の放出量は低下傾向にあると認識しているが、3号機原子炉建屋上部からの放出量は今後再評価することから、現時点では保守的に考え、前回と同様の最大で約2億Bq/hと推定した」と、東京電力の相澤善吾副社長兼原子力・立地本部長は語った。

3号機の放射線量が定まらない状況での評価について、東京電力の松本純一原子力・立地本部長代理は、こう補足する。

「2号機と同程度の炉心の損傷とすると、3号機の放出量は0.4億Bq/h程度の放出量があってもおかしくない。海上での放射性物質濃度は空気中を浮遊するものなので、(それと比較すると)最大見積もっても2億Bq/h程度。さらに測定を継続していく」

政府・東京電力統合対策室の会見(20日・東京電力本店)《撮影者 中島みなみ》