11日、エコドライブ世界選手権「Think Blue. World Championship 2011」がスタートした。日本代表・工藤氏がステアリングを握るのはゴルフ・ブルーモーションだ《撮影 宮崎壮人》

9月11日、フォルクスワーゲンAGが主催するエコドライブ世界選手権「Think Blue. World Championship 2011」がスタートした。世界10か国から選ばれたエコドライブチャンピオンが、ドイツ・ベルリン〜フランクフルトの約700kmの道のりを2日間かけて走破、その腕を競い合う。

ドイツ現地時間11日7時30分、スタート地点となるベルリンでブリーフィングが行われ、競技の概要・スケジュール、ルールが説明された。11日は2つのステージに分けられる。8時過ぎよりベルリンを出発、ドレスデンにあるVWのガラス工場までの220kmを走行、昼食をとった後、ドレスデンからZeulenrodaまでの160kmを走るというものだ。

ルールは安全を第一に、交通の流れを乱さない走行を心掛ける、あらかじめ指定されたコースを外れたショートカットはしない、チェックポイントに立寄り指定の時間を過ごす、といったごく基本的なもの。さらにエアコン温度は摂氏22度に設定する。燃費走行をおこなう上で重要な要素である速度については、規定時間に目的地に到着できるよう速度を落とし過ぎない、高速道路では120km/h(マイナス10km/hを許容)をキープしながら走行し、それ以外の一般道では法定速度を遵守する、ということがアナウンスされた。同じコース、決められた時間の中で、いかに燃費の良い走りができるかが勝負の決め手となる。

今回の競技車両はメインが『ゴルフ・ブルーモーション』、サブとして『パサート・ブルーモーションテクノロジー』が使用される。日本チームは、日本代表の工藤真輔氏がゴルフ、モータージャーナリストでエコドライブ・インストラクターも務める石井昌道氏がパサートのステアリングを握る。目指すは二冠だ。工藤氏はスタート直前、「世界一を目指します」と宣言し意気揚々とスタートを切った。

11日のステージ1は、高速道路と一般道が複雑に組み合わされたコース。大きな傾斜などはあまりないものの、高速道路の車線規制や速度制限に、多くのドライバーが苦戦を強いられる。また、ドイツでは一般道でも100km/h制限の高速区間が多くあり(市街地では50km/h)、いかに速度を落とし過ぎず、燃費効率の良い巡航速度を保てるかが重要となった。スタート直前のベルリンの気温は摂氏22度。暑すぎず寒すぎずエコドライブには最適の温度といえた。

ドレスデンまでのステージ1での結果は、工藤氏のゴルフが3.7リットル/100km(約27km/リットル)とかなりの好成績を記録。石井氏のパサートも、4.7リットル/100km(約21km/リットル)と中型級+5人乗車並みの重量であることを考えると優秀な結果を残した。工藤氏はステージ2を前にこの成績について、「先行するスイスのゴルフの速度に翻弄されてしまった。自分のペースを保ち速度をもう少し上げることができれば、まだまだ良くなりそうだ」とコメントした。

ステージ2となるドレスデンからZeulenrodaまでの道のりは、道路構成自体はステージ1とほぼ変わらないものの、勾配が多くなること、そして気温の上昇によるエアコン・コンプレッサーへの負荷およびアイドリングストップ機能への影響が課題となった。正午に近づくにつれ気温は31度を記録した。ステージ1以上の苦戦が強いられる中、工藤氏はディーゼルエンジンならではの低回転から発生する強いトルクをMTで駆使、また石井氏は下り勾配では積極的にニュートラルを活用するなどのテクニックにより、14時30分にスタートしたステージ2も余裕を持って規定時間内にクリアした。

結果は、軒並み燃費が低下したと言われる中、工藤氏のゴルフが4.7リットル/100km(約21km/リットル)、石井氏のパサートが5.2リットル/100km(約19km/リットル)を記録。工藤氏は「午前の反省から高速道路での速度を上げたことが裏目に出たのかもしれない」と語っている。また、他チームの成績は明らかにされていないが、あるチームはゴルフで4.3リットル/100kmを記録したということだった。

ステージ1と2を終え、1日の走りを振り返る日本代表の両氏。石井氏は「課題は制限時間内、レギュレーションの速度内でいかにゆっくり走れるかが重要になる」と工藤氏にアドバイスしながら、12日に向けては「明日は上り坂が多くなると聞いている。速度を抑えすぎるとエンジンへの負荷が大きくなって燃費が悪くなるため、バランスが重要になりそう」と課題を指摘した。

12日、ステージ3のスタートは現地時間の8時過ぎ。いよいよゴールであるフランクフルトに向けて出発する。スタート地点となるZeulenrodaでは夜半過ぎから雷雨となった。真夏の暑さが一気に引いたことで、エコドライブに好影響を与えることが考えられる。はたして、1日目の記録を超えることができるだろうか。

競技の進捗はフォルクスワーゲン・グループ・ジャパンのフェイスブック、新型パサート特設ページで現地から順次提供されている。

■Think Blue. World Championship 2011 公式ページ
http://www.volkswagen.co.jp/information/events/2011/0911/

日本代表・工藤氏がステアリングを握るのはゴルフ・ブルーモーション《撮影 宮崎壮人》 工藤真輔氏「世界一を目指します!」《撮影 宮崎壮人》 工藤氏は今回、お母様と参加《撮影 宮崎壮人》 ブリーフィングを受ける工藤氏と、石井氏《撮影 宮崎壮人》 ブリーフィングの様子《撮影 宮崎壮人》 石井昌道氏はパサートヴァリアント・ブルーモーションテクノロジーで参加《撮影 宮崎壮人》 各国の代表《撮影 宮崎壮人》 各国の代表《撮影 宮崎壮人》 日本代表専用車《撮影 宮崎壮人》 ベルリンを出発する工藤氏《撮影 宮崎壮人》 車両重量に差が出ないよう、トランクには大量の水が《撮影 宮崎壮人》 パサートヴァリアント・ブルーモーションテクノロジー《撮影 宮崎壮人》 石井氏《撮影 宮崎壮人》 石井氏はステージ1で4.7リットル/100kmを記録《撮影 宮崎壮人》 ゴルフ・ブルーモーション《撮影 宮崎壮人》 ドレスデンのチェックポイントに到着した工藤氏《撮影 宮崎壮人》 ドレスデンの工場では高級車フェートンが生産される《撮影 宮崎壮人》 ドレスデンの工場では高級車フェートンが生産される《撮影 宮崎壮人》 ドレスデンの工場《撮影 宮崎壮人》 2日目に向けた打ち合わせでは「速度が重要」と指摘《撮影 宮崎壮人》 工藤氏にエコドライブのアドバイスを送る石井氏《撮影 宮崎壮人》 1日目のゴール、Zeulenrodaでは参加者手作りによるバーベキューが夕食となった《撮影 宮崎壮人》 エプロン姿の参加者達《撮影 宮崎壮人》