慶應義塾大学の電動フルフラットバス

8月23日に神奈川県藤沢市で試乗会を行った慶應義塾大学の電動フルフラットバスは、同大学電気自動車研究室教授の清水浩氏が確立したテクノロジーを活用している。しかし初の大型バスということで苦労した部分もあったようだ。

開発に携わった電気自動車研究室助教(特別研究教員)の眞貝知志氏は「SIM-Driveが3月に発表した先行開発車第1号『SIM-LEI』と共通のインホイールモーターを8個使っているので、パワーやトルクは問題ありませんが、1輪あたりの荷重が1.5tになることや、最高速度が60km/hに抑えられているということで、モーターやインバーターには独自のチューニングを施しています」と語る。

ちなみにバッテリー容量は120kWhで、SIM-LEIの約5倍になる。充電時間はCHAdeMO規格の急速充電で2.5時間だが、現在これを数十分で完了すべく開発を進めているとのこと。そして今後の実証実験については、次のように答えた。

「今回の試乗会で得られた意見をもとに、9〜10月にかけて改良を実施します。そして11月から来年1月まで、今回試乗していただいた湘南台駅〜湘南藤沢キャンパス間と、蒲田駅〜羽田空港間の2つのルートで走らせる予定です」

多くの自動車メーカーが秘密裏に行う研究開発を、清水氏は一般市民も参加する実証実験という形で進めている。同氏が代表取締役社長を務めるSIM-Driveの「オープンソース構想」に通じる考えと言えるのではないだろうか。

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