日本航空の男性機長(51)が飛行中に、女性副操縦士(34)をデジカメで撮影して、17日に業務停止の行政処分を受けた。2年前の5月に撮影されたことが、なぜ今になって発覚したのか。発覚したきっかけは、社内の噂だったと日本航空関係者は話す。

「今年の6月にそうしたことがあったのではないかと社内で話題になり、調査がはじまった。事実が確認できたので国土交通省に報告することになった」

飛行中のパイロットが、仲間内で写真撮影を行う不適切行為は、今回が初めてではない。昨年3月には、スカイマークの副操縦士が飛行中にピースサインで写真を撮影したことが問題になった。当時の国土交通大臣である前原誠司氏は激怒し、その写真を公開した。

日本航空の乗務員の撮影は、スカイマークの撮影と同じ09年の春だった。スカイマークのほうが発覚は早かったが、日本航空では他山の石とはできなかったのか。

国交省航空局の対応にも課題が残る。航空局は日本航空から報告を受けた後に事実関係を確認して処分を行ったが、肝心の撮影された写真の存在は確認できないままだ。

乗務員の処分を行った運航安全課は、乗務員に書面で問い合わせをしたところ「写真は消去して残っていないという回答を得た」ため、それ以上は不明だと話す。

また「行政処分のための聴取は必要ないと乗務員が答えた」ことから、それ以上の真相の解明はなく、2人が不適切な行為に及んだ動機や背景についても、回答を得ていないという。

国交省は、スカイマークの副操縦士が写真撮影に及んだ時に、同社固有の安全管理体制の問題と考えた。しかし、実際には日本航空でも同じ不適切事例が起きていた。