帝国データバンクは、7月末時点の同社の企業概要データベースなどをもとに、直接、間接を含めた輸出入状況について業種別、年商規模別、地域別に集計し「輸出企業に関するレポート」にまとめた。同レポートは今回が初めて。

直接、間接を問わず、海外との間で輸出取引を行っていることが判明した企業は国内に3万3083社で業種別では「製造業」の1万4799社と「卸売業」の1万4355社だけで全体の約9割を占める。

年商規模別では「10億円未満」が1万9494社で全体の約6割。このうち業績判明企業の28.6%、3211社が直近決算で最終赤字となるなど、厳しい状況が改めて明らかになった。

輸出企業の所在地で地域別では「関東」「近畿」「中部」の順となっている。

また、「製造業」と「卸売業」を細分類すると「製造業」は金型製造の254社を含む「一般機械」が3809社でトップ。自動車関連の529社を含む「輸送用機械」も688社と多い。

「卸売業」も一般、電気、輸送用(うち自動車関連1029社)などの機械関連が上位を占めた。

輸入企業は直接、間接を問わず、海外との間で輸入取引を行っていることが判明した企業数は国内に7万1402社。業種別では「卸売業」の3万5544社とほぼ半数を占め、「製造業」の1万6980社が続いた。年商規模別では「10億円未満」が4万9078社で全体の約7割に及ぶ。地域別では、輸出企業と同様に「関東」「近畿」「中部」の順。

業績判明企業のうち2割超が直近決算で最終赤字となっている。

今年の円高関連倒産は8月14日時点で29社判明し、集計開始の2008年以降で最多となった前年の同日時点の27社を上回るペースで発生している。現在の円高基調を受け、大手企業が海外生産や現地調達の動きをさらに強めていけば、輸出関連を中心とする多くの国内下請製造業者にとっては受注減少が避けられない見通し。

8月に判明した「円高関連倒産」3社のうち、2社が東日本大震災による影響も受けているなど、震災や過去の円高局面で疲弊した中小企業は多く、最近の急激な円高が数カ月後に最後の引き金となりかねない状況だ。

また、輸入企業も円高の恩恵が見込まれるものの、輸入業者の中には、円安リスクをヘッジするために為替デリバティブといわれる金融商品を過去に購入している企業もある。想定以上に円高が進むと多額の損失計上を余儀なくされる仕組みとなっており、円高の影響は少なからず輸入企業にも及ぶ見込み。

今後は、今回の調査で判明した3万3000社に及ぶ輸出企業の中でも、体力的な余力に乏しいため大手企業の海外シフトに十分な対応が難しい中小企業1万9500社を中心に、関連倒産が相次ぐおそれも。