今年5月、広島県福山市内で軽乗用車を運転中にてんかん発作の症状を起こし、集団登校中の小学生に突っ込んで4人を負傷させた38歳の男に対する判決公判が8日、広島地裁福山支部で開かれた。裁判所は禁錮1年の実刑を命じている。

問題の事故は2011年5月10日午前7時ごろ発生している。福山市藤江町付近の県道を走行していた軽乗用車が対向車線側へ逸脱。そのまま道路右側の歩道に乗り上げ、集団登校中の小学生へ突っ込んだ。この事故で児童1人が重傷、3人が軽傷を負った。

警察はクルマを運転していた同市内に在住する38歳の男を自動車運転過失傷害の現行犯で逮捕。当初、男は「ボーッとしていた」などと供述していたが、その後の調べでてんかん発作の症状があることが判明。同罪で起訴されている。

8日に開かれた判決公判で広島地裁福山支部の森脇淳一裁判官は「被告は意識喪失を伴うてんかん発作の症状を自覚し、過去に事故を起こした経験から医師も運転を控えるように指導していたにもかかわらず、クルマを運転できないと通勤が不便になることから、意識喪失の事実を伏せて免許の更新を行っていた」と指摘した。

その上で裁判官は「処方された薬を服用していた状態でも1年から1年半程度の割合で発作は起きており、予見性はあった」とも指摘。「事故は偶発的に発生したものではなく、被告の無自覚で安易な姿勢は厳しい非難に値する」として、禁錮1年の実刑判決を言い渡している。