山花郁夫外務政務官《撮影者 中島みなみ》

中国人向けの個人観光ビザ(査証)について、外務省は9月1日から発給要件の一段の緩和を実施する。

中国向け個人観光ビザの発給要件は昨年7月の緩和で「一定の職業上の地位及び経済力を有する者」に変更された。対象となる経済力もそれまでより引き下げられて、特別な富裕層でなくても発給されることになった。

9月からはその発給要件がさらに簡略化されて、職業の地位を問わず、「一定の経済力を有する者」になる。

「仕事をリタイヤした富裕層や不動産を所有する資産家などの間で緩和を望む声があった。こうした人も来日しやすくなる」と、山花郁夫外務政務官は説明する。

さらに、滞在期間がこれまでの15日から30日に延長される。

現行の発給要件の緩和では、一部で失踪者が発生するという事案が生じた。さらなる緩和で、こうした事例が増える可能性はないのか。

「失踪者のケースはすべてが経済上の理由であることがわかった。ここについては経済的審査を厳しくやっていく」と、山花氏は否定したが、具体的にどのくらいの年収があれば「一定の経済力」となるのか。

山花氏は審査基準は偽装などを避けるため明らかにし難いとしつつ、「年収いくらという形では決めず、総合的に判断する」(前同)と、述べた。

「中国人観光客がさらに増加し、日中間の人的交流が一層拡大することが期待される」と外務省は期待するが、一段の緩和が訪日中国人観光客をどのくらい増やすことになるのか、効果を予測する数字は示さなかった。