シトロエン C4

スタイルは「ややコンサバかな?」という印象の新しい『C4』。だが、5ドアクーペ風クロスオーバーの『DS4』を兄弟に持つことを考えると、落としどころは大いに納得できる。居住空間やラゲッジを拡大した新型は、「快適で、使えるCセグ・ハッチバック」を求める多くのユーザーを惹きつけるはずだ。

そこで大きな武器になるのは、「これぞシトロエン!」と思わず頬が緩むやさしい乗り心地。気に入ったのは、自然吸気1.6L+4速ATに、16インチタイヤを組み合わせたセダクションで、「しなやか」「しっとり」「ナチュラル」という表現がはまる快適かつ上質な乗り味を実現している。しかも、高速安定性やハンドリングとのバランス点も高いのだから、シャシーの出来は秀逸だ。

対して、1.6L直噴ツインスクロールターボ+6速EGSに、17インチタイヤを組み合わせたエクスクルーシブは、ちょっと煮詰めが甘い気がする。動力性能は「さすがターボ」と評価できるが、シングルクラッチ式AMTのEGSは、発進とシフトアップ時のギクシャク感が未だ気になるのだ。また、少しゴツつくタイヤのあたりや、荒れた路面で顔を出すステアリングキックバックも引っかかる点で、シャシーの荒さも消し切れていない。

ということで、新型C4のお薦めはセダクションで決まり。いまだ4速のATは、ときにギヤの狭間にはまって加速が鈍ったり、意図せぬキックダウンを甘受しなければならない場面もあるが、トータルとしての完成度や魅力は高い。ひとクラス上のリラックス感と上質さを身につけた新型C4は、クルマに癒しと個性を求める人に、ぜひ注目してほしいニューカマーだ。ちなみに、5つ星評価はセダクションのものとなる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

森野恭行|カーレポーター
生来のクルマ好きで、スモールカーから高級サルーン、高性能スポーツカー、はたまた2〜3t積みトラックまで、機会があればどんなクルマでもとことん試乗。出会ったクルマの個性や魅力、そして開発者が担当モデルにこめた情熱などを、新車紹介や試乗インプレッションなどを通して読者にわかりやすく伝えることを心がけている。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。1963年生まれ。

シトロエン C4 シトロエン C4 シトロエン C4 シトロエン C4 シトロエンC4 シトロエン C4 シトロエン C4 シトロエン C4 シトロエン C4 シトロエン C4 シトロエン C4