コスモ石油、千葉製油所爆発炎上事故の原因は…水

コスモ石油は、東日本大震災で、千葉製油所が爆発炎上したのは、震災当時、LPGタンクに重量の重い水を注入していたことから地震の揺れで支柱が折れ、タンクが倒壊したとの原因を明らかにした。

同社の事故調査委員会が事故状況・事故原因、再発防止策を取りまとめた。それによると倒壊したLPG364番タンクは耐震基準を満たしていたものの、当時、検査のため、内容物が軽量のLPGではなく、水が注入され満水状態だった。地震で支柱の筋交い部分に荷重が作用し、筋交いが破断してLPG364番タンクが倒壊した。

LPGタンクを一時的に満水にすることは、開放検査のため必要な措置だが、その間に地震が発生した場合の潜在リスクに対する認識が不十分だったとしている。

同社では再発防止策として今後、水張り作業を行う場合、満水期間の最短化を図る。また、新設LPGタンクについては、満水時を考慮した対策を実施し、既存のLPGタンク設備についても評価し、補強策を実施する。

満水状態にする場合、万一タンクが倒壊してもLPGタンク付近の配管・設備などが破損し、LPGの漏洩が発生しないよう、配管・設備などの保護、縁切り、切り離しを行う。

一方、今回の事故では、地震でLPGタンクと配管が揺れ動き、LPGタンクが倒壊したため、配管が破断してLPGが漏洩したと推定。3か所から漏洩が継続していた模様で、うち1か所の破断した配管に繋がる緊急遮断弁を開状態で固定していた。これは、地震発生前に緊急遮断弁を開閉するため供給されている空気配管で微量の漏洩が確認され、補修を行うまでの間、空気圧力が低下した場合に緊急遮断弁が閉止することを避けるための措置。緊急時は現場で開状態の固定を解除する運用としていたが、当日はLPG漏洩により、現場に近づいて解除することが出来なかった。

今後、新規にLPGタンク周りの配管設計を行う際には、適切な可とう(たわみ)性などを持たせた配管構造とする。緊急遮断弁を開状態で固定する措置は、今後一切行わない。

このほか、着火源となる対象についても調査したが特定できなかった。

周囲のLPGタンクに対して散水による冷却を継続したが、LPG364番タンク付近で発生した火災の勢いが強くなり、隣接するLPGタンク本体の表面温度上昇により強度が低下し、内圧に耐えられず爆発、延焼したと推定している。