マツダ デミオ SKYACTIV《撮影 宮崎壮人》

エネルギー効率のトップランナーを目指したマツダの新エンジン「SKYACTIV-G」。トルクの小ささをカバーするため、CVTとエンジンの協調制御で高回転も積極活用。走りと燃費の両立を目指している。

P3-VPS型1.3リットル直4DOHC直噴自然吸気エンジンは、ボア、ストローク既報のとおり、市販車としては最高クラスの高圧縮比14:1を実現し、エネルギー効率を大幅に高めているのが特徴。ただ、ノッキング防止のため全域で大量のクールドEGR(排気ガスの一部を吸気に還流させる技術)を行っていることから、最高出力、最大トルクが排気量のわりには小さく、動力性能面ではハンディを負う格好となっている。

マツダはその欠点をカバーするため、必要な時にはエンジン回転をどんどん上げてクルマを軽やかに走らせられるようなセッティングを行ったという。こう聞くと、気になるのはドライブフィール。CVTに対するネガティブなイメージの代表である“エンジン回転が上がるわりに車速が伸びない感じ”があるのではないか、また中・高回転を多用することでエンジンノイズがうるさく感じられるのではないか、等々。

実際に乗ってみると、そのようなネガティブな印象を抱くことはほとんどなかった。パワートレイン制御開発グループの百武逸男氏は、「CVTとエンジンの協調制御のチューンを磨いて、必要な仕事量を素早く確保できるようにした。トルクが10%低いなら、回転でその10%を補ってやればいいという考え方です。燃費重視の変速比を基本としながらそれを実現するため、とくにCVTのレスポンス向上には大きな努力を払いました。パワーは小さくとも、充分以上に小気味よく走れるように仕上がったと自負しています」とチューニングの考え方を説明する。

今回試乗をおこなった芦ノ湖スカイラインは、きついアップダウンやタイトなコーナーが連続する観光道路で、エンジンとトランスミッションのレスポンスの良し悪しが露骨に出る。『デミオSKYACTIV』のCVTは、エンジンのトルク変化に対する追従性という点ではなかなかハイレベルな仕上がり。アクセルを大して踏み込んでいないのに回転が上がってしまったり、反対に登り坂で車速が落ちてからもっさりと回転数が上がったりといったことはなく、小さいエネルギーのエンジンを効率良く使って小気味よく走らせられる気持ちよさのほうが目立った。

マツダ デミオ SKYACTIV《撮影 宮崎壮人》 マツダ デミオ SKYACTIV《撮影 宮崎壮人》 マツダ デミオ SKYACTIV《撮影 宮崎壮人》 マツダ デミオ SKYACTIV《撮影 宮崎壮人》 デミオSKYACTIV開発者の方々《撮影 宮崎壮人》