田中貴金属工業は、2011年上半期(1〜6月)のプラチナ地金の販売量と買取量を発表した。

プラチナ地金の売買状況は、前年同時期と比較して販売量が29.5%減少し、買取量が27.6%減少した。ただ、前年下期(2010年7〜12月)と比べると販売量は29.0%増加し、買取量も30.1%増加した。

今上半期6か月間の国内価格の平均はグラム当たり4809円で、前年同時期の平均価格4786円を小幅ながら上回った。

2010年後半から、中国を始めとする新興国の自動車需要や投資資金の流入で、価格を上げてきたプラチナ価格は、2011年に入ってから南半球で発生した豪雨による南アフリカの電力供給懸念や、堅調な米株式相場を背景に高値で推移した。

2月には2010年5月以来、9か月ぶりにグラム5000円台を突破したが、3月に入って中国の貿易赤字発表や北アフリカ・中東情勢に対する不安に加え、東日本大震災による日本の経済活動停滞不安、被災による自動車生産の低迷懸念を背景に一時4408円まで下落した。

ただ、下落局面では中国の宝飾需要の増加が下支えし、高値圏で推移する金価格にも追随して再び上昇、5000円台を回復した。その後、欧米での自動車販売が鈍化していることに加え、中国で実施していた自動車購入に対する補助金制度「汽車下郷」の昨年末の終了にともなう自動車販売の伸び悩みから値下がりし、6月には月平均価格4683円となっている。

同社では、プラチナ投資が活発化する中、今後は南アフリカの労働争議の動向や東日本大震災の復興にともなう自動車、トラックの需要動向に市場の注目が集まることが予想されるとしている。