LE-Xエンジンの高精度コンピュータシミュレーション(推進剤供給ポンプ破壊時の危険個所予測)

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月29日、世界で初めてロケットエンジン全体の高精度流体解析の実施に成功したと発表した。

今回、JAXA情報・計算工学センターが、次期ロケットエンジンに向けた「LE-Xエンジン技術実証」において、エンジン全体の作動状況をJAXAスーパーコンピュータ『JSS』上で再現することに成功。数年後に予定されているエンジン試験に先立って、エンジン全体の高精度コンピュータシミュレーションで性能確認をした。

これまでの解析技術ではエンジン全体の解析を実施することは困難で、個々の部品単位での解析を実施することで性能評価を実施していた。

今回開発した解析技術は、ロケットエンジンの信頼性向上に貢献するとともに、燃焼試験で実証することの困難なトラブル発生時の挙動予測評価などにも適用可能、今後の研究開発において燃焼試験に代わるもう一つの試験方法として期待されるとしている。

詳細は、欧州、米国の航空宇宙学会で発表する予定。

LE-Xエンジンと配管系統図 エンジン全体の温度分布(左)と圧力分布(右)