常緑キリンソウ袋方式(スマートグリッド展 11)《撮影 高根英幸》

この夏は全国的に「節電」をキーワードに、様々なトレンドが生まれている。特に猛暑対策には衣類やアイデアグッズ、寝具など、様々な新製品が誕生しているようだ。

そんな猛暑対策の一つとして関心が高まっているものに屋上の緑化がある。屋上に植物を植えることにより、土と植物の断熱、遮光効果によって建物の温度上昇を抑え、さらには二酸化炭素を減らして地球温暖化抑制に貢献するという一石二鳥の対策だ。

しかし実際に屋上緑化をすると、様々な問題が起こってくる。まずは土だ。植物を植えるためや、断熱のためにも土は欠かせないが、屋上の重量増と土の運搬コストを抑えるためにもあまり土は載せられない。しかし土が少ないとすぐに乾燥して植物が枯れてしまうから、給水装置などを用意する必要が出てくるし、最近のゲリラ豪雨で土が流出してしまうこともある。

そんな問題を解決する商品をスマートグリッド展で発見した。その「常緑キリンソウ袋方式」というユニークな方法を展開しているのは、緑化計画研究所だ。

元々キリンソウは日本各地に自生する多肉植物で、これを屋上緑化用に品種改良したのが常緑キリンソウ。従来は、少ない土でも枯れにくいキリンソウを屋上に植えることで対応してきたが、さらにローメンテナンスを実現する手段として考え出されたのが袋方式だ。

これはFTMバッグと呼ばれるファスナーで開閉できる樹脂製のバッグに土を入れ、ファスナーの間から常緑キリンソウを植え込むことで、土の乾燥や流出、さらには雑草の繁殖も抑えるというもの。バッグは通気性や通水性があるので、水やりなどもほとんど必要なく、10年間は緑化が維持できるという。

屋根だけでなく、わずかに傾斜があれば壁面にも取り付けることができるそうだ。さらにバッグの厚みを増やして土を深くすることで野菜を育てることも可能だとか。

展示のように3輪バイクに装着すれば、簡単に緑化バイクができあがる。ルーフキャリアを装着すればバスやワンボックス車の屋根を緑化することも簡単にできるのだ。そのうち、緑化したバスが都市を走り回る、そんな姿も見られるかもしれない。

屋上緑化の効果(スマートグリッド展 11)《撮影 高根英幸》 常緑キリンソウ袋方式。野菜はイメージ(スマートグリッド展 11)《撮影 高根英幸》