日立化成工業と日本ブレーキ工業の合弁会社で自動車用ディスクブレーキパッドを製造する浪江日本ブレーキは、福島第一原発の事故の影響で既存工場での生産を断念、新しい製造拠点を新設すると発表した。

浪江日本ブレーキは、東日本大震災の影響による福島第一原発の損傷に起因する警戒区域の設定で、現在会社内への立ち入りが禁止されていることから操業を停止している。

現在、浪江日本ブレーキの国内の他拠点、日本ブレーキの国内拠点、日立化成、日本ブレーキの海外グループ会社3拠点で生産の補完や、国内外の同業他社の支援により製品を供給しているが、震災前と比べ生産・供給体制が十分に整っていない。

浪江日本ブレーキは、日立化成の下館事業所の一角に生産拠点を確保し、約35億円を投じて生産設備を設置し、生産・供給能力を引き上げる。今年12月から新工場を順次稼動開始する。

それでも浪江日本ブレーキの自動車用ディスクブレーキパッドの生産能力は、2012年10月に震災前の5割程度の回復にとどまる見込み。今後も需要動向を注視しながら、新たな生産拠点の検討を継続、顧客への供給責任を果たすとしている。

また、福島県双葉郡浪江町で生産再開できる状況になった際には、引き続き日立化成グループの生産拠点として活用する。