帝国データバンクが発表した5月の景気動向調査によると、景気DIは31.4で前月と比べて1.0ポイント増となった。景気判断の分かれ目である50を大幅に下回ったままだが、3か月ぶりに改善した。

自動車部品などのサプライチェーンは回復途上で、原材料価格も上昇傾向にあるものの、企業の生産活動には回復の動きが現れ始めている。また、家計の消費活動も緩やかながら回復に向かっており、生活必需品のほか、不要不急のモノやサービスなどでも幅広く改善している。

企業の生産や出荷、設備稼働率などは回復傾向となり、製造をはじめ全10業界が3か月ぶりにそろって改善した。緩やかながら設備の新設・復旧へ向けた投資マインドも改善している。

ただ、回復に力強さはなく、全51業種のうち、震災前の水準に戻したのはわずか3業種にとどまった。景気DIは震災から3か月目で改善に転じたものの、震災前の2月の35.4を大きく下回る水準が続いている。

震災や福島第一原発事故に加えて、デフレや円高、雇用不安なども設備投資や消費マインドのさらなる改善の妨げとなっている。

同社では、国内景気は供給面、需要面の緩やかな改善によって回復基調を取り戻しつつあるものの、依然として弱含みの状況にあると分析する。