地震発生から1時間で、JR新宿駅 スタジオ・アルタ前は人で埋め尽くされていた《撮影 中島みなみ》

石原慎太郎東京都知事が、再びJR東日本にかみついた。3月14日の地震直後に「体質、許さない」と、その対応を批判した石原氏だったが、いまだに怒りは収まらない様子だ。

27日の会見でも、地震当日に全線運休したJR東日本に手厳しかった。

「この連中は何なんだ。いち早くシャッター閉めて、共通のスペースである構内から乗客を閉め出して、帰っちゃったんだ」

地震発生の当日、運休や遅延が相次ぐ中で、利用者の多くは徒歩で家路に向かった。しかし、徒歩では帰り着くことのできない場所に住んでいる人は行き場を失い、帰宅困難者となった。

東京都庁だけでなく、霞ヶ関の省庁や民間施設など、帰宅困難者の一時収容場所が至る所にできたことは記憶に新しい。この日の帰宅困難者は約10万人。首都直下型地震では東京都は440万人を想定する。

石原氏の声はひときわ大きく会見室に響いた。

「だから、抗議文を出しましたよ。そんな時に、(構内を)独占してお客さんを閉め出すのは、だれのスペースかと考えた方がいい。駅は法律で課税の減免してもらっているだろう。緊急のときに国民に解放しないなら、法律変えてでも税金かけたらいい。乗客はみんな賛成すると思うよ」

この日、東京都は緊急対策2011をまとめ、10月の防災訓練で、大規模な帰宅困難者訓練を実施することを発表した。関係者を集めた協議会を立ち上げ、その問題点と官民の役割について話し合う予定だ。

東日本大震災では、建物や施設に目立った被害がない状態でも、駅、空港には人があふれ、床に段ボールを敷いて一夜を過ごしたという利用者も多かった。これが首都直下型地震となれば、混乱はさらに数日間続くことも予想される。その日に向けた備えが急がれる。

石原慎太郎都知事(27日・都庁)《撮影 中島みなみ》