東京電力の清水正孝社長が東日本高速道路(NEXCO東日本。佐藤龍雄社長)に対して、常磐自動車道の通行止め区間:常磐富岡IC〜広野IC間について、早期開通を要請する文書を送っていることがわかった。

東電は、福島第一原発事故の収束作業のためには、物資や人員の輸送について必要不可欠であるとして、早期開通を求めている。

だが、常磐道の復旧作業の予定が立たないのは、工事そのものが困難なわけではなく、福島原発から放出された放射性物質の飛散により、工事作業者の安全が確保できないからだ。

東電側は「一方的に要望しているわけではなく、社長名でお願いさせていただいているので、要請があれば(復旧作業に)ご協力をさせていただく」と、話す。

3月11日の東日本大地震の発生以降、高速道路の応急復旧は、被災地の復旧にも関わることから、かなり早いペースで開通を進めてきた。東日本高速の高速道路に残る通行止めは、常磐富岡IC〜広野IC間だけだ。陥没や隆起で、路面に大きな段差ができたり、亀裂が走り、通行できない状況にある。

常磐自動車道の終点である富岡ICの北には福島第一原発がある。常磐富岡IC〜広野IC間は福島第二原発のすぐ横を通り、ルート上の福島県広野町、楢葉町は緊急時避難準備区域に指定されている。政府は緊急時避難準備区域について、こう定めている。

『勤務等のやむを得ない用務等を果たすために同区域内に入ることは妨げられませんが、その場合も常に緊急的に屋内退避や自力での避難ができるようにすることが求められます』