被災地の生産拠点、6割強が復旧済み…経産省

経済産業省は26日、東日本大震災後の産業実態について緊急調査を実施し、その調査結果を公表した。被災地における生産拠点の復旧状況や見通しなどについて、主要企業への調査をおこなった。

それによると、被災地の生産拠点の復旧状況・見通しについて回答した製造企業のうち、被災した生産拠点の約6割強が既に復旧を済ませており、その他の拠点においても復旧を進め、夏までに残り3割弱が復旧見込みであるとの回答結果を得た。

また、自動車関連産業の状況としては、震災直後、自動車生産は全国で縮小・停止していたが、現在、生産可能な車種から、操業スピードを調整しつつ再開する等の動きが出てきているとの状況が報告されている。

自動車関連のサプライチェーン復旧状況の一例
●オイルシール部品を生産・輸出しているある企業は、工場が被災したものの既に復旧済み。
●トランスミッションを生産・輸出しているある企業は、被災した二次サプライヤーの影響があったが、現在は震災前の体制に戻っている。
●自動車用熱延・冷延鋼板や鋼管を生産・輸出しているある企業は、顧客が一定量の在庫を有していることに加え、同製鉄所も順次生産を再開しており、顧客への生産に影響はない。
●塗装用の光輝顔料を生産・輸出しているある企業は、工場が被災し生産中止。代替品が存在しないため、一部の色の自動車の販売を中止した顧客もあるが、他の色の自動車の販売には影響はない。顔料の供給再開は6月以降の見通し。
●ECU、エアフローセンサー、インバーター用パワーモジュールを生産・輸出している企業は、被災により一時生産を見合わせていたが、3月中に概ね復旧を完了。
●ハイブリッド自動車や電気自動車のモーターに使われるレアアース磁石を生産・輸出しているある企業は、計画停電の影響で操業を停止。現在は操業を開始したことから、安定供給を確保。
●自動車、電気機械、産業機械等の幅広い製品に活用されるマイコン(半導体)を生産・輸出しているある企業は、工場の震災により操業を停止。可能な限り早期の操業開始を目指して最大限の努力をした結果、200mm生産ラインについては、生産(量産ウェハ投入)再開が6月15日と大幅に前倒しされた。

「東日本大震災後の産業実態緊急調査」
調査期間:2011年4月8日〜4月15日
対象企業:80社(製造業55社、小売・サービス業25社)

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