田中貴金属工業は、このほど2011年1月から3月までの3か月間における投資用金地金、プラチナ地金の販売量と買取量の動向をまとめた。プラチナ地金の国内価格の平均は4843円/gで、昨年同時期の4649円/gを200円近く上回った。

プラチナ価格は10年5月以降、ギリシャ財政不安などから値を下げたが、10年後半には中国を始めとする新興国の自動車需要と投機資金の流入により、4700円/g近辺まで回復していた。

今11年に入り、最大の産出国南アフリカでの豪雨による電力不足の懸念や、新興国およびアメリカでの好調な自動車販売、堅調な米株式相場を背景に投機資金が流入すると価格は上昇し、2月22日には5033円/gを記録した。

その後、中国の景気減速懸念や北アフリカ・中東情勢に対する不安に加え、東日本大震災による日本の経済活動停滞が世界景気を押し下げるとの警戒感などを背景に値を下げ、3月17日に4408円/gをつけた。しかし投機資金の流入から3月末には4900円/g台まで回復した。

プラチナ地金の売買状況は、昨年同時期と比較して販売量7.9%減少、買取量4.8%減少のいずれも微減。いっぽう昨年末3か月(2010年10〜12月)と比較すると、平均価格が上昇したにも関わらず販売量が59.1%増、買取量は36.2%増と大幅増。

田中貴金属工業は「プラチナ投資に関心が集まる中、今後は堅調な自動車需要を見せる中国をはじめとする新興国の経済の行方や、自動車の部品製造の要である日本経済が震災からいかに復興するかが、市場の注目を集める」と分析する。

金地金においては、3か月間における平均価格は3698円/gで、昨年同時期の3269円/gを400円以上上回った。国内価格は3月9日に3832円/gを記録、1983年2月以来の高値水準だ。販売量は昨年同時期と比べ2.8%増加、買取量は32.2%増加となっている。