大畠章宏国交相(22日・国土交通省)《撮影 中島みなみ》

大畠章宏国交相は23日の閣議後会見で、東北方面高速道路の無料化の財源について、利便増進事業費から捻出することも一つの考え方であることを明らかにした。

大畠氏は、東北方面高速道路の無料化について、「ここのところは復旧だけでなく復興へという指摘をいただいているので経済的な復興という意味からも大事。与野党間でいろいろとご意見が出ているので、踏まえて検討したい」と、被災地復興のための無料化に理解を示した。

また、その財源の手当についても、「利便増進事業の予算があるので、補正とは切り離して考えることができる。与野党でひとつの結論が出れば対応できる」と、述べた。

高速道路の利便増進事業費は約3兆円用意されていたが、09年の開始からこれまでに1兆円が支出された。

東日本大地震以後、平日2000円と土日休日1000円の上限料金制を取り止めて、10年度一次補正予算に組み込まれることになった分が2500億円。また、上限料金制を実施しないために、そのまま現行制度が生かされることになったマイレージポイント割引1500億円を利便増進事業費から差し引くと、残りは約1兆5000億円となる。

復興を目的とする東北方面高速道路の無料化については、玄葉光一郎国家戦略担当相も一定の理解を示す発言をした。

ただ、利便増進事業費から上限料金制の支出がなくなっても、通勤割引などの各種時間帯割引やスマートインターチェンジの建設などの事業は継続している。仮に1兆5000億円ということになれば、利便増進事業で手当てするはずだった割引を取り止めて実施しなければならない。

財源をどうするかを含めて、実現の可能性について国土交通省内には慎重な見方がある。

「被害の復旧や救済費用など誰が考えても異論を差し挟む余地の少ない一次補正はまとまりが早かったが、二次補正で議論される復興案は幅が広い。与野党協議がまとまるまでどうなるかはわからない」