写真:ピレリ

FIAやFOMが求めていたレースがF1の第2戦マレーシアGPで見られたのではないだろうか。

スタート直後からオーバーテイクが随所で見られ、可変リヤウイング=DRSやKERSがレース内容に与えた影響が非常に大きかったからだ。結果だけで言えばポールポジションスタートのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを開幕戦に続けて達成したということだが、レース展開は非常に興味深く、またレッドブルを追うマクラーレンの速さも確認できた。

スタートで2位までジャンプアップを果たしたのはニック・ハイドフェルド(ロータスルノー)だった。一方、2番手スタートだったマーク・ウェーバー(レッドブル)は9番手まで順位を落とし最後まで苦戦が続く。レッドブル勢は2台共に搭載していたKERSがうまく作動させられずにいたようだ。さらに各ドライバーはピレリタイヤのグリップダウンと相談しながらのレースとなり、至る所でバトルとオーバーテイクが見られた。

レースの中盤でトップのベッテルを猛追したのはルイス・ハミルトン(マクラーレン)だったが、タイヤ交換に手間取り2位の座をチームメイトのジェンソン・バトン(マクラーレン)に譲ってしまう。さらにフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がハミルトンの背後に迫りオーバーテイクの機会を窺うが、アロンソがハミルトンのリヤタイヤにフロントウイングをぶつけて後退を余儀なくされた。ハミルトンもペースが落ちて、ハイドフェルドにあっさりと抜かれてしまう。

小林可夢偉は今回もクレバーなレース展開を見せてくれた。序盤からウェーバーやミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)と対等な勝負を繰りひろげたのだ。8位を走るビタリー・ペトロフ(ロータスルノー)の攻略は難しいと思われていたが、終盤にペトロフが単独コースアウトからステアリング系統を壊してリタイア。さらに8位フィニッシュかと思いきや、レース後にアロンソとハミルトンに+20秒のタイムペナルティが下されて繰り上げ7位という結果を残している。

以下は、ポイント獲得となる10位までのリザルト。1位:ベッテル、2位:バトン、3位:ハイドフェルド、4位:ウェーバー、5位:フェリペ・マッサ(フェラーリ)、6位:アロンソ、7位:小林可夢偉、8位:ハミルトン、9位:シューマッハ、10位:ポール・ディ・レスタ(フォースインディア)。

ベッテル(手前)とマッサ(写真:ピレリ) ハイドフェルド(写真先頭。写真:ピレリ) フロントウィングを交換するアロンソ 小林可夢偉。後方はウェーバー 写真:ピレリ