MKX

先代の『MKX』の乗り心地や上質なエンジンフィールが大好きだったので、この新型にも大きな期待を寄せて試乗した。

デザインは、フロントマスクのインパクトが倍増。スプリットウイングと呼ばれる、リンカーンスターエンブレムを中心に翼を広げる大胆なグリルは迫力満点だ。でもリアビューやインパネのデザインは、やや大人しめになっている。

2列5人乗りのシートには、タキシードストライプがあしらわれてアメリカンラグジュアリーを表現。日本車や欧州車とはまた違ったカッチリ感があり、背筋をピッと伸ばして座りたくなるけれど、もちろん窮屈ではなくゆったりと包みこんでくれる。とくに後席からの頭上の開放的な視界は、一見の価値あり。ステアリングヒーターや後席のシートヒーター、SYNC(英語音声認識操作)など最新装備も付いている。

3.7リットルV6エンジン+6速ATは、このミドルクラスのボディには余裕たっぷりで、箱根の山道から高速道路へと入っても終始スムーズ。とくに、60km/hからの加速はスカッとするほど気持ちよく、オンロードでのしなやかな動きを磨かれたAWDのフラット感と相まって、乗り心地が良いことにも魅了された。大きな段差などはゴトンと拾うけれど、そんな時でもボディがしっかり安定しているので、不快感は最小限だ。

ただ、街中で運転しやすいかと言われると、ボディ前端がラウンドしているのでボックス型のクルマに比べると距離感がつかみにくい。斜め後方の視界が狭いので、車庫入れ時に不利な面もある。とはいえ、これほどの個性と上質な乗り心地を兼ね備えたMKXは、乗るたびに心を満たしてくれる1台だろうと思う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

まるも亜希子|カーライフ・ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌編集者を経て、カーライフ・ジャーナリストとして独立。現在は雑誌・ウェブサイト・ラジオ・トークショーなどに出演・寄稿する他、セーフティ&エコドライブのインストラクターも務める。04年・05年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本カー・オブ・ザ・イヤー(2010-2011等)選考委員、AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

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