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6日に総務省がインターネット事業者に対して行った要請は、インターネットを狙い撃ちした言論統制の色が濃い。

要請は、政府の「被災地等における安全・安心の確保対策ワーキングチーム」で決められた「被災地等における安全・安心の確保対策」に基づき、総合通信基盤局によって示された。

このワーキングチームそのものが、各省の審議官クラスだけが参加する閉ざされた会議体。その議事の公開も形式だけだ。

そもそも総合通信基盤局は、何を流言飛語というのかという明確な指針を示していない。判断は事業者任せだ。その理由は「国が表現に踏み込むことはできない。我々が削除しろということは、憲法違反になる」(同局担当者)からだという。

事業者が利用者の書き込みを削除することは、法律上の問題はない。異議があれば「削除された人が裁判することは可能です」(同前)という姿勢だ。

震災後の状況下で、何を流言飛語とするかの判断は、かなり難しい。十分な知見もない通信事業者が判断することは、利用者とのトラブルを増やすだけではないのか。

だが、総合通信基盤局の仕事は、電気通信事業の競争促進や情報通信インフラの整備、環境改善だ。ただのお願いと受け止める通信事業者はいない。監督官庁が「自主的な削除」を求めている以上、それと思うものを削除するしかない。

担当者は、「我々も表現の自由の侵害になることには危惧しているので、電話やメールで事業者に直接伝えた。ご懸念のようなことはないと思う」と話す。

なぜインターネットだけなのか。総合通信基盤局は「(新聞や雑誌など)そのほかは所管していない。雑誌などは発行人などが明記されているため、その必要はないのではないか」と、答えた。