インプレッション

◆小型軽量設計のGPS搭載サイクルコンピュータ

自転車でツーリングやトレーニングをするなら、必須といっていいのがサイクルコンピュータ、いわゆる“サイコン”だ。かつてはスピードや経過時間を表示する単純なメーターにすぎなかったサイコンも、いまや驚くべき進化をとげている。製品のバリエーションも非常に幅広くなり、選ぶのに困るほどの状況だ。

そんな活況のサイコンの中で、「ナビ機能無しモデルの中では最強」とも言われるのが、GARMINの『Edge500』。GPSを最大の武器にあらゆる機能を搭載するその多彩ぶりを紹介しよう。

まずEdge500のアウトラインから。GPSデバイスメーカーであるGARMINの発売するサイコンが『Edge(エッジ)』ブランド。シリーズ全体に共通するのは非常に小型軽量であること。今回取り上げるEdge500はレシーバーや充電式リチウムバッテリーを搭載しながら、重量は57グラムしかない。モノクロのディスプレイには夜間に便利なバックライトを備え、雨の日も使える日常生活防水仕様になっている。

本体裏面にはUSBターミナルを備え、パソコンと接続してデータのダウンロードが可能だ。充電もUSBで行う。バッテリーは標準的な使用で18時間のライフがある。内蔵のメモリは50MBの容量で180時間分の走行データを保存できる。

センサー類は、スピード/ケイデンスはもちろん、ハートレートセンサーも付属。どちらもワイヤレス式だ。さらにオプションのパワーセンサーを追加することもできる。なお、ワイヤレスセンサーはANT+規格準拠なので、ANT+対応でれば他社の各種センサーも使用することができる。また、Edge500本体はGPSレシーバーのほかに温度計、気圧高度計も装備している。

こうした充実のセンサー類により、速度、ケイデンス、距離、時間、心拍、現在位置、高度、気温などのデータを計測、記録できる。もちろん、これらのデータはパソコンに転送して保存や分析が可能だ。


◆ナビ機能のないGPSレシーバーはなんのため?

ところで、ナビ機能のないEdge500のGPSレシーバーはなんのためか、と思う人もいるかもしれない。しかし、GPSは意外なほど活用範囲が広く、さまざまな機能だけでなく利便性もアップしてくれるのだ。

例えば初期設定で、自転車のホイールサイズの設定が必要ない。しばらく走行するとGPSデータからホイールサイズを算出して自動設定してくれるからだ。同様に日時の設定も不要となっている。

GPSによる現在位置の測位は常に行われて保存され、トレーニング後に走行したコースをパソコン上で地図に重ねて確認できる。また、同じコースを周回すればスタート位置に戻った時点でそれを察知し、自動的に周回ごとのラップタイムを計測してくれる。これは非常に便利だ。

さらに凝った機能として、コーストレーニング機能がある。これは過去に走ったコースを元に、休憩するチェックポイントなどを追加してコースを作成し、そのとおりに走行する機能。地図こそ表示されないものの、右左折するポイントが表示されるので簡易的なナビとしても使える。

コーストレーニングには過去に自分が走ったデータをバーチャルトレーナーとして表示できる。走行中に現在の自分とバーチャルトレーナーがディスプレイに表示され、トレーナーより先行して走れば、自己ベストを更新できるというユニークな機能だ。

本体はGPSなしのサイコンとほとんど変わらない大きさだ。操作スイッチは両横にあり、2本の指でつかむようにして押す。 裏にはパソコンと接続するUSBの端子がある。 ハートレートセンサーは以前のモデルに比べればずいぶんと軽量、スリムになった。 GPSの受信状態を表示させることができる。GARMINの製品はどれも受信感度が高い。 自転車の設定画面。一番下がホイールサイズの設定だが、「自動」にしておけばいいので簡単だ。 ディスプレイ下段の白丸がバーチャルトレーナー、黒丸が現在の自分。この表示では12メートル先行している。 専用マウントをステムに固定。マウントの裏にはゴムシートがあり、自転車を傷つけない。 トレーニングセンターによる各種データの表示。走行ルートの表示もできるが、地図データが非常に大まかなものしかない。 ディスプレイに5つのデータを表示したところ。 アップロードしたデータの表示。タイムや距離はもちろん、最高速、平均速度、平均心拍なども表示される。 各種データをグラフで表示。グラフにマウスカーソルを重ねればその時のデータが表示される。