東京商工リサーチは、東日本大震災による上場企業の被害状況をまとめた。それによると上場企業1597社のうち、全体の71%に当たる1135社が何らかの被害を受けた。

被害程度を5段階に分類すると、最も多かったのは「一部・軽微」で481社、「営業・操業停止」が472社、「影響なし」が462社。

多少の被害はあっても、全体の約6割が営業に支障が無い程度だった。ただ、依然として状況の詳細が判明しない「調査中・確認中」も97社におよぶ。「見通しが立たない」は85社、全体の5.3%だった。

被害内容で最も多かったのが「建物損壊」で529社、全体の33.1%と、3社に1社の割合。「ライフライン・インフラ被害」が208社、「生産ライン被害」が194社と続く。

また、福島第一原発事故の影響で「避難指示」も18社あった。

同社では、東日本大震災では地元に加え、東北に進出した大手企業も多大な影響を受けた。特に資金面で脆弱な中小・零細企業の影響は深刻。

また、東北地区の部品メーカーの生産停止などが影響して、国内の自動車メーカーのほとんどの生産ラインが停止している。今後、ライフラインやインフラの復旧が長引くと、製造業を中心に電力供給が安定している関西以西への移転、新興国など大消費地に近く、生産コストの安い海外への移転が加速することによる国内空洞化も懸念されるとしている。

流通業、サービス業などでは国内市場への戦略の再考を迫られる可能性もあり、震災後の復旧は厳しいと見ている。