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東京都水道局は22日に、乳児の摂取制限を伴う放射性ヨウ素131の高い数値の検出を発表したが、その2日後の今24日、今度は「心配な人は控えてもらってもいい」という曖昧な言い回しに転じた。

乳児のいる家庭にペットボトルを配布、業界にも増産を求めるほどの騒動は何だったのか。

24日朝6時に採取した金町浄水場(葛飾区)の水道水について、水道局は放射性ヨウ素131の測定値が79Bq/kg(Bq:ベクレル)に下がった、と発表した。

乳児の飲用に関する暫定的な指標値100Bq/kg。22日の検出値は210Bq/kg。23日は190Bq/kg。2日連続で食品衛生法に基づく基準値を超えていたが、今日はそれを下回った。

福祉保健局は、その測定値の動きに着目。「安全レベルに入っている」と判断した。乳児は水道水を飲んでもいいのか悪いのか。

会見には水を管理する水道局と、健康を管理する福祉保健局が同席した。水道局の吉田永浄水部長は、こう発言した。「私どもは控える必要はないと考えているが、浄水場から遠いところでは水道管や貯水槽に、(※放射性物質が)2日間ほど残っていることがある」。

吉田氏の発言を聞くと、だから、今日を含めてあと2日は摂取制限を続けるように聞こえる。だが、隣に座った福祉保健局桜山豊夫技監は、こう否定した。「健康の立場からすれば、あえて呼びかける必要はない。ご心配であれば、控えられてもかまわないが、(健康を害する)可能性は薄い」。

曖昧な言い回しに、どちらかはっきりしてほしいと詰め寄る記者団に、桜山技監は軽く宣言した。「浄水を管理する水道局の立場からは言えないだろうから、じゃあ、ここで解除します」。

驚いたのは、聞いていた記者団だった。「いや、そんなに簡単に宣言されなくてもいい。時間をおいてもらってもいいんですよ」と引き留めたが、それが東京都の背中を押す格好になった。「数値は下がる傾向にある。摂取制限は解除する」(桜山氏)。

高い数値は一時的に雨水が集まって検出されたもの。仮に摂取したとしても、長期的に摂取した場合に想定される健康被害だから、数値が下がっていれば心配することはない。放射性物質の検出された上水の摂取制限解除は、こんなやりとりから、宣言された。

ただし、東京都が乳児のいる家庭向けに拠出るするペットボトル飲料水は、明日も引き続き関係区市(23区、武蔵野市、三鷹市、町田市、多摩市、稲城市)に24万本が搬送される。2日間あわせて48万本、乳児のいる家庭1人あたり6本が行き渡る計算だ。