都内・新宿に近い店舗では平日日中にも関わらず30台以上の行列。「売り切れ」の表示も

首都圏を中心としたガソリンの買いだめが止まらない。都内のガソリンスタンドでは、1時間待ちや品切れで休業する店舗も出ている。石油元売り大手の出光興産は、「買いだめが混乱に拍車をかけている。各社週明けには供給体制が回復する。被災地への供給を優先するためにも、冷静な行動を」と呼びかける。

石油元売り各社では17日現在、操業を停止していた製油所や出荷施設の稼働を順次開始しており、連休明けには供給体制が徐々に回復する見通しだ。各社を始め、石油連盟や政府は、「ガソリンの量に不足はなく、一時的な問題。道路状況や出荷設備が回復すれば解消に向かう」として、買いだめの自粛を求めている。

大きな被災を免れた出光では、11日の震災直後から対策本部を設置し、被災地への供給安定と救援・復興体制を整え、現在は救援車両や、インフラ回復のための緊急車両、福島空港のジェット燃料供給などに務めている。しかし、買いだめを始めとする関東地方での需要ひっ迫によって、東北や北関東への供給体制に現状以上の障害が出てくる可能性もある、と指摘する。

出光興産販売部の大嶋誠司次長は、「買いだめが混乱に拍車をかけている状況。一部では在庫がなくなったガソリンスタンドの店員に対し暴力行為などに及ぶ事例も発生しています。被災地のガソリンスタンドで、自宅や家族が被災しながらも不眠不休で働いている従業員たちがこうした状況に置かれることは、非常に残念でなりません」とコメントしている。

同業界では「(一連の燃料不足は)今週が山。他の石油会社の供給施設も復旧し始めており、特に関東では連休明けには解消に向かう」と見ている。

その上で大嶋氏は、「被災地への供給を優先しながらも、関東地区を含めより多くのお客様に燃料をお届けするため、全力を尽くしています。この週末は不急の車での外出は避け、出かける際はできるだけ公共交通機関を利用して欲しい。被災地の救援と燃料供給の安定回復のため、くれぐれも買いだめに走らないよう冷静な対応をお願い致します」と、改めて協力を呼びかける。

写真の行列は路上駐車ではなく、全て給油待ちの車両 迂回を案内する従業員 都内の出光サービスステーション 行列を整理する従業員 30台以上の行列が続く 通常より従業員を増員して対応している