東北電力が16日から計画停電に入る。18日まで連続3日間実施し、週明けに再び開始する見通し。混乱を最小限に留める被災地ならではの気配りがある。

東北電力の計画停電の手法は、3日間で全体像を見せる。その間は毎日同時刻としたことだ。定時実施は、だれもが開始を予測できて、時間を迷わない。スタートから3日間連続で行うことで、まずは人々に停電の状況を見せる。

日本が初めて開始する計画停電は、万全を尽くしたとしても、やってみなければわからないこともある。そこで、土日の週末を挟んだ翌週以降の停電は、その後に随時知らせることとした。

東北電力が想定する需要予測は1050万kW。現在の供給能力は970万kWしかない。仕組みは、電力供給エリアを1グループが50万kWになるように8つのグループに分けて、100万kW程度の需給ギャップを埋める予定だ。

ただ、復旧作業の続いている青森県八戸周辺と岩手県、宮城県、福島県は停電の対象から除外。

実施時間は、3日間は11時〜13時と17時〜20時の2パターンだが、この仕組みを見れば、3日間で停電が終了するとは、だれも思わないだろう。

海輪誠社長は実施に先立ち会見を開き、個人的な意見と前置きしながら「最低1か月以上は実施する」と、見通しははっきりさせなかった。

津波は、東北電力にも大きなダメージを与えた。太平洋側の火力発電所は、建物全体に海水をかぶり、そのまま流されてしまったり、土砂や海水を内部に残して痛々しい姿をさらしたままだったりする。

「立ち入りできない場所もあり、まだすべての施設の損傷を把握できない状態」(東京支店談)

安定供給を使命とする電力会社が、災害復旧を急ぐ住民に対して定期的な停電を強いるのは勇気が必要だ。ただ、復旧を迫られているのは電力会社も同じだ。インフラの回復を地域全体で支えていくしかない。