リーフのインテリア

富士キメラ総研は、プラスチック製品の多機能化に寄与する材料市場を調査し今後の方向性を分析、結果を『2011年プラスチック高機能化材料の現状と将来展望』にまとめた。

調査では、最先端の高付加価値領域で使用される材料、応用部材の中から主要な48品目を取り上げた。添加剤、フィラー・繊維など材料別に市場規模や用途展開、研究開発、環境対応などの観点から分析した。

機能化材料と応用部材では、難燃剤のうち、無機系・塩素系は2010年市場が3860億円、前年比37.9%増だったが、2015年には5300億円に拡大すると予想する。5年間の年平均成長率は6.5%。

自動車用ワイヤーハーネスなど電線の難燃化に使用され、今後ハイブリッドカーや電気自動車への需要増加により使用規模が拡大する見通し。主に臭素系難燃剤の補助剤として利用されるため、同難燃剤の動向に比例して拡大する。

臭素系は2010年市場が2370億円だったのが2015年に3300億円を予測する。2009年は、エレクトロニクス分野の需要の落ち込みが大きかったが、2010年は2008年並みに回復した。2011年の需要は横ばいと見込まれる。今後、需要増加が見込まれる用途は自動車分野で、自動車の軽量化に伴って特に電気周り部材への需要が増加する見通し。ハイブリッドカーや電気自動車需要の増加に伴って難燃化ニーズが高まるとした。

リン系は2010年市場が795億円で、2015年には1350億円と急拡大する見込み。年平均成長率は11.2%と予想する。ここ数年は、環境への配慮から、ノンハロ難燃剤の需要が高まり、臭素系の代替として需要が拡大してきた。主にテレビやパソコン、携帯電話などに利用されている。最近は自動車分野での需要が拡大しており、特に電気周りの部材で軽量化に伴う樹脂使用が増えている。今後はハイブリッドカーや電気自動車の普及で難燃要求が高まることが予測される。

炭素繊維・フィラー・繊維分野は2010年が1040億円で2015年には2035億を予想。景気回復で産業用、スポーツ・レジャー用、航空機用などすべての用途で伸びている。特に中国・台湾ではスポーツ・レジャー向けを中心に不況前の需要水準に回復し、日本の輸出量は過去最大となった。中長期的には、軽量化を目指す自動車用途での採用が拡大する見込み。欧州ではCO2規制の強化で、これら素材を用いた軽量化が進むと予想する。

セラミックファイバー(アルミナ短繊維)フィラー・繊維分野は2010年が440億円だったところ2015年には830億円になると予測する。アルミナ短繊維は主にディーゼル車の排ガスフィルターとして利用され、環境意識の高い欧州を中心に大きな需要がある。世界の排ガス規制強化に伴ってクリーンディーゼル車の投入が相次ぎ、欧州に加えて中国やインドなどアジアでも需要拡大を予測する。

低燃費タイヤ(応用部材・国内市場)は、2010年が420億円、2015年には1300億円と3倍に拡大すると予測する。転がり抵抗を低減させて自動車の燃費向上を図る低燃費タイヤは、急速に市場が拡大している。2010年の市場は、1700万本が出荷されたと推定。北米では2011年から、欧州では2012年から低燃費性能のラベリング制度が始まるほか、中国などアジアでもニーズが高まると予測され世界規模で加速度的に需要が拡大するとみている。

2011年プラスチック高機能化材料の現状と将来展望