伊藤忠商事は、効率的、安価にバイオディーゼル燃料を製造する技術をアジアに展開するため、米国のベネフューエル・インコーポレーションに資本参加したと発表した。

環境に対応したバイオディーゼル燃料は、製造過程で原料である油脂に含まれる脂肪酸を除去しなければ原料として使うことができないため、食品工場や製油工場の残渣など、脂肪酸含有量の多い低品質の油脂を使用することは困難だった。このため、現在利用されているバイオディーゼル燃料は、食用並みに原料油脂を精製してから製造している。

ベネフューエルの触媒「多機能固体触媒」は、油脂と脂肪酸を同時にバイオディーゼル燃料に変換できる画期的な触媒で、脂肪酸の多い低品質の油脂でもそのまま使用できるため、廃油や非食用油などをバイオディーゼル燃料に活用することが容易になる。

また、固体触媒を利用すると液体触媒が製品や副産物に残存しないため、製品から液体触媒を除去する工程が不要となり、廃水の発生がなくなると同時に、副産物であるグリセリンも高純度となって工業用として利用が可能となる。製造工程も簡素化でき、安価なバイオディーゼル燃料の製造が可能となる。

伊藤忠は、多機能固体触媒の利用がバイオディーゼル燃料の普及に役立つと判断、べネフューエルの株式4%強を取得するとともに、この触媒を使ったパイロットプラントによる実証試験を日本のバイオディーゼル燃料のトップメーカーのダイキアクシスと共同で開始した。

伊藤忠は、2012年を目処にアジアを中心に、多機能固体触媒の事業展開を目指す。