MP4-12C

最新モデルの、それも自動化を導く安全先進装備や複雑なエコ系システム、目には見えない電子制御装置などではなく、純然たるパフォーマンスで、まだまだ“驚かされる”余地があったとは…。

高いレベルにあることは、クルマの成り立ち(例えばあのカーボンモノコック!)やスペック(例えば1.3トン×600ps)である程度、予想はできた。とはいえそれも、彼らの主張通りのクルマに“本当に”仕上がっていれば、の話である。

そして、期待を上回った。スーパースポーツやハイパフォーマンスカーには乗り慣れているつもりでいたし、最近のクルマはちょいと刺激が足りないよなあと思っていた矢先でもあったから、マクラーレン『MP4-12C』の初ドライブには身体が内震えるほどに感動した。心からの敬意を表して、マクラーレン・オートモーティヴの面々に伝えたい。「おめでとう、素晴らしい仕事です」。
 
乗り心地の良さはドイツ製高級スポーツセダン並か少し上、それでいてドライバーとの一体感はロータス『エリーゼ』級で、サーキットではシャシーがまるで自分の手足になったかのように“いきなり”全速力で楽しめる(600Nmのミッドシップカーですよ!)、さらにロケット加速はといえば日産『GT-R』(2011年モデル)といい勝負なのだから、最大のライバル・フェラーリ『458』を総合パフォーマンスで上回った、というのが第一印象だ。ただ一つ、跳ね馬が勝っている点は、あの官能的なサウンドのみか…。

デヘドラルドアを上げて佇むその姿からは、新しいスーパーカーメーカー“マクラーレン”の洋々たる前途が透けてみえていた。日本での販売体制については、現在、日英間で最終調整中だという。間もなく正式にアナウンスされるはずで、その発表と同時に日本での受注も始まる予定である。 
 
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

西川淳|自動車ライター/編集者
産業から経済、歴史、文化、工学まで俯瞰して自動車を眺めることを理想とする。高額車、スポーツカー、輸入車、クラシックカーといった趣味の領域が得意。中古車事情にも通じる。永遠のスーパーカー少年。自動車における趣味と実用の建設的な分離と両立が最近のテーマ。精密機械工学部出身。

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