2008年11月に高知県南国市内で自転車との出会い頭衝突事故を起こし、相手を死亡させたとして自動車運転過失致死罪に問われている48歳の男に対する控訴審判決公判が27日、高松高裁で開かれた。裁判所は一審の無罪判決を破棄、被告に有罪を命じた。

問題の事故は、08年11月6日の午前8時50分ごろ発生している。南国市久枝付近の県道で、信号機の無い三叉路交差点を進行していた乗用車と自転車が出会い頭に衝突。自転車に乗っていた45歳の男性が胸部強打でまもなく死亡した。警察は車を運転していた48歳の男を自動車運転過失傷害の現行犯で逮捕。検察は男性死亡を受け、罪状を同致死に変更して起訴していた。

現場の県道は制限速度が40km/hとなっており、事故の主因は車側の高速度走行とされたが、一審の高知地裁は車側の速度を「約73km/h」、自転車側の速度は「不明」とした上で「自転車の速度が明らかになっておらず、被告側が制限速度以下での走行であったとしても衝突回避が可能だったかわからない」と判断。被告に対して無罪を言い渡していたが、検察はこれを不服として控訴していた。

27日に行われた控訴審判決公判で、高松高裁の長谷川憲一裁判長は「一審には明らかな事実誤認がある」と指摘。現場のブレーキ痕から割り出した車側の速度を一審を上回る「約82km/h」と認定。自転車側は「約37km/h」で、車側からの目視可能地点については「交差点の約24.5m手前」と認定した。

その上で裁判長は「被告が制限速度で走行していれば衝突回避は可能だった」と指摘。「被告の過失は重大であり、刑事責任も軽視できない」として、一審の高知地裁判決を破棄。被告に対して禁固1年(執行猶予3年)の有罪判決を言い渡している。