宇部興産は、ハイブリッド車や電気自動車などの車載用や産業向けに需要の急増が見込まれるリチウムイオン電池を成長戦略事業の一つに掲げ、電池材料事業の国内外拠点の開発体制を強化する。

2月1日付けで機能品・ファインカンパニー内の組織の一部を再編し、リチウムイオン電池用の電解液とセパレーターの両事業を統合、宇部興産の電池材料ビジネスの中核となる「機能電池材料ビジネスユニット」を新設する。

また、リチウムイオン電池用の電解液とセパレーター事業に関する開発機能を統合する組織として「先端エナジーマテリアル開発センター」も新設する。センターでは、次世代電池・太陽電池・燃料電池などの材料も加え、宇部興産グループ全体のエナジーマテリアル開発を一手に担う組織とし先端材料の開発力を強化する。

電解液とセパレーターの開発を統合するとともに、新しい機能を持つ材料の開発からその評価、市場開発まで一貫した体制を構築することで、市場ニーズに対応する。センターでは当面、蓄電用途の材料開発からスタートするが、将来のスマートグリッド時代の到来に向けて、宇部興産内の創エネ、省エネ関連の研究開発要員を集約することも視野に入れている。

さらに、センターでは、電池材料分野についてグループ全体のグローバルな技術開発をバックアップするとともに、宇部興産が今後、積極的なアライアンス戦略を検討していく技術提携や合弁会社の開発をサポートする。

一方、同社は、欧州製造拠点のウベケミカルヨーロッパが欧州、北米のリチウムイオン電池需要拡大に対応するため、自動車や電力貯蔵用途の大型電解液の開発体制を整備する。顧客のグロ−バルな電池開発を支援するため、ウベケミカルヨーロッパのR&Dセンター内に各種分析装置や小ロット電解液の調合設備などを4月から稼動、大型リチウムイオン電池向け電解液の市場開発を推進する。