6自由度の電動式ヘキサポッド型モーションベース

航空機用フライトシミュレータ向けモーションベース(動揺装置)や自動車向け試験機の大手である米国のムーグは、ダイムラーがドイツ・ジンデルフィンゲン工場内に設置した新施設「メルセデスベンツ技術センター」のドライビングシミュレーターセンター用の高応答モーションベースとソフトウェアを提供したと発表した。

ムーグがダイムラーに提供する6自由度の電動式ヘキサポッド型モーションベースは、トッププラットフォーム上でx、y、zの各方向に動き、3つの軸周りの回転運動を行うことができる。このモーションベースは、車線変更などの横方向の動きを再現するため、全長12mのレール上に載せ、リニアモータで駆動する。

ドーム内部にはメルセデスベンツが1台丸ごと搭載され、テストドライバーは360度のスクリーンに囲まれながら、歩行者や対向車、建物などを再現した実際の交通状況の映像の中で試験できる。ドーム内に設置された準固定式の90度ターンテーブルは、横方向レールの向きを切り替えることで、車体の左右方向または前後方向の動きを再現する。ヘキサポッドの傾斜と横方向レールに沿った動きを組み合わせることで1G以上の加速度を伴う急激な車線変更やブレーキ操作を再現できる。

また、ヘキサポッドと横方向レールの動きは、ソフトウェアによって制御する。シミュレータは、ドライバーがペダルとステアリングホイールを通してインプットした位置、速度、加速度のデータを計算。ソフトウェアは、この情報をヘキサポッド、横方向レールの動きに変換し、ドライバーが予測する感覚に合わせて車両の運転感覚を再現するというもの。

ダイムラーのジンデルフィンゲン工場に設置された新しいドライビングシミュレーターセンターには、ムーグがこれまで納入してきた乗り心地試験用や固定ベース式のシミュレーターが設置されている。