撮影=中島みなみ

「補足的に申し上げれば……」

11日の会見で馬淵国交相が、突如、財団法人「道路システム高度化推進機構」(=ORSE。渡辺捷昭理事長)の組織見直しを迫った。

ORSEとは、有料道路で使うETC(自動料金収受システム)の個別情報を認識する電子鍵を発行するシステムを一元的に管理する団体。システムのセキュリティの要だ。かつては、車載器取付時に必要となるセットアップ登録料(識別処理情報発行料)などを収益の大きな柱としていた。

この機構に対して馬淵氏は「ORSEの問題も何も手つかずではないかという指摘が一部にあるやのようだが、これも明確に方針を打ち出している」と言及。

「組織の見直しということで指示を出して、3月末までに見直しの方針を発表できるようにということで方向性を示しているので、責任ある立場のものが、しっかりと進めていく」と、断言した。

名指しされた機構の総務責任者はこう話す。

「国交省から機構の見直しについては何の問い合わせもない。どんな内容なのかお伺いしたい」

機構の2009年度収支報告書によると、同年度に機構が取り扱った車載器登録(セットアップ)件数は、土日休日上限1000円の追い風を受け過去最多の829万件。登録料は1台につき525円で、その総額は42億9000万円に上る。

ところが「その全額が『ETC普及促進キャンペーン』で還元され、それは今も続いている」(同総務責任者)という。さらに「現在は国の事業委託も受けていない」(同上)と、公益法人としての健全性を強調する。

民主党政権下で組織改革に着手した団体は、国から多額の補助金を受け取っている、多額の債務がある、受託事業を関連会社や下請けに流しているなど、組織のあり方に顕著な問題があった場合が主だ。ORSEのような組織は、国土交通省関連の公益法人では、ほかにもたくさんある。なぜORSEなのか。

ETCは、その大幅割引を受けるために高速道路利用者の多くが車載器を購入した。高額な車載器取付料のために普及が進まず、二輪車の利用者はいまだに取り残されている。民主党政権は高速道路の段階的な無料化を掲げてはいるが、ETCはどう活用されるべきか。その道筋は利用者に明確に示されない。

馬淵国交相がORSE改革の先に望むものは何か。