住友商事は、米国モリコープ・インクが米国カリフォルニア州マウンテン・パスに保有するレアアース鉱山の再稼働と新規に建設する製造設備に必要な1億3000万ドルの資金提供、産出するレアアースの対日供給契約の締結で基本合意した。

モリコープは、前身のモリブデン・コーポレーション・オブ・アメリカが1952年からマウンテン・パスでレアアースの採掘・生産事業を展開してきた。しかし、レアアース市場が低価格を武器にした中国製品が普及すると、国際競争力が低下、レアアースの製造を中止した。

2008年に新経営陣が生産再開と新プラントの建設に向け活動を続け、2010年7月にはニューヨーク証券取引所に上場し、約4億米ドル資金調達した。しかし生産再開と新プラントの建設にはさらに5億ドル強の資金が必要。

住友商事はモリコープが発行する新株引受で1億ドル、貸付で3000万ドルの資金を提供する。既存のレアアース製造設備の再稼働は、日本向けのレアアース供給開始を急ぐことを目的に行われるもので日本の客先ニーズに合った製品を製造するための設備も改修する。

モリコープは住友商事経由で日本市場向けに2011年2月頃から年間2500tのセリウム、ランタン製品と250トンのジジミウムを供給する予定。中国以外のソースから日本向けにまとまった量で供給されるレアアースの初のケースとなる見込み。

また、新しいレアアース製造設備の製造能力は年産2万トンの予定で、2012年後半に竣工する計画。新レアアース製造設備ではセリウム、ランタン製品の対日供給量が年間3000t、ジジミウムは250tとなる見込み。

モリコープは住友商事を日本での販売代理店とし、日本の客先のニーズに合ったレアアースを安定供給していく計画だ。