富士経済は、国内の主要製造業の業種別エネルギー需要の実態調査を実施し、結果を報告書「エネルギー需要家別マーケット調査要覧2010産業分野編」にまとめた。

調査では、国内製造業エネルギー消費の約90%をカバーする主要20業種を対象に、エネルギー消費の個別特性や製造工程の内容、熱の利用方法、排熱の発生状況などを調べた。

2007年度のエネルギー消費量が最も多い業種は、鉄鋼業で419万8065TJ(テラジュール)と、産業分野20業種全体の消費量の約4割を占める。次いで多いのが化学工業(有機・無機・医薬品)製造業で350万5108TJのエネルギーを消費し、全体消費の33.1%を占める。エチレンやポリプロピレンの生産工程で加熱、冷却などにエネルギーを多量に消費している。

石油製品・石炭製品製造業は、75万8760TJのエネルギーを使用して、石油精製やコークス製造を中心にエネルギーを消費する。全製造業に占める割合は7.2%。以下パルプ・紙・紙加工品製造業、自動車製造業と続く。

2015年度のエネルギー消費量は、1060万TJと推定する。最大消費産業である鉄鋼業が420万2498TJ、次いで化学工業製造業が350万8807TJ、消費石油製品・石炭製品製造業が75万9562TJと予測、エネルギー消費を抑えながら生産効率の改善を図っていくと推定している。

業種別では、輸送用機械器具製造業の2007年度消費量は24万4238TJで、2015年度には24万4497TJとほぼ横ばいを予想する。輸送用機械器具の工程エネルギー消費割合では空調が18%、洗浄が13%、プレス・溶接がそれぞれ10%。

自動車部品・付属品製造部門は事業所数が多く、部品は多品目にわたるため、電力エネルギーの消費量が多い。塗装や洗浄、乾燥などの工程では、熱(蒸気)を使用する。

輸送用機械器具製造業は、自動車、鉄道、船舶、航空機など、輸送用機器全般でだが、自動車のシェアが9割を占める。