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富士重工業は、炭素繊維複合材を用いた「カーボンルーフ」を東レと共同開発し、12月下旬に発表予定のSTIコンプリートカー、スバル『インプレッサWRX STI tS』に採用すると発表した。

航空機などに使用されている炭素繊維複合材は、重量が一般的なスチールの約2割と非常に軽く、引張強度がスチールと同程度。軽量、高強度であることから、車体構造材への採用で車両の性能の向上に貢献する。一方で素材自体が非常に高価な上、材質の異なる部材との結合部設計に高い技術やノウハウが必要で、自動車ボディへの採用はごく一部の高価格車に限られてきた。

今回開発したカーボンルーフは、富士重の航空宇宙カンパニーが持つ炭素繊維複合材を用いた構造物の設計ノウハウを生かし、炭素繊維・同複合材料、同成型品などの製造技術に優れた東レとの共同開発で、投資を抑える成形工法などを採用した。同時に素材の特徴を活かした外装品質を確保し、ベース車同等以上の衝突安全性と車体剛性を実現、製造ラインでの作業性を成立させ、スバルの車に初めて実用化した。

炭素繊維複合材採用によるルーフの軽量化は、低重心化にも効果がありインプレッサWRX STI tSへの採用で車両の軽量化とともに、操縦安定性の向上にも貢献する。

富士重は、中島飛行機が前身なこともあって航空宇宙部門で航空機の開発・製造に携わり、その中で炭素繊維複合材をはじめとする複合材技術を磨いてきた。現在開発が進められている「ボーイング787」は、大型旅客機として初めて主要構造に全面的に炭素繊維複合材を使用しているが、富士重も開発パートナー企業として、機体の最重要部分のひとつである、翼と胴体を結合する中央翼の開発・製造を担当している。

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