トヨタ自動車 駐車場緑化システム

トヨタ自動車ブースでは、「駐車場緑化システム」のデモ展示が披露された。トヨタは1998年からバイオ・緑化事業部を立ち上げ、環境改善効果に着目して改善効果を強化した植物や改善効果の高い緑地の維持コストを低減する技術を開発している。

トヨタは、これまでクチナシやチェリーセイジを自社で品種改良しており、2004年には一般的な芝よりも草丈が半分以下で草刈回数の低減を実現した「TM9」といった新品種も発表。これらの植物は関連会社を通じて法人・個人向けに販売されている。特にTM9は発表以来の人気品種で、現在でも「生産が需要に追いつかないくらい」(トヨタ自動車 バイオ・緑化事業部の今村諭司氏)だという。

今回のATTTで出展した「駐車場緑化システム」は、緑化・バイオ事業部が手がけてきたCO2低減の試みと、e-TOYOTA部が開発を続けてきたHEMS(Home energy management system)/蓄電機能付き充電システムとを連携して、植物のマネジメントによるCO2オフセット・温暖化抑止を狙ったものだ。

日中ソーラーパネルから得た電力は蓄電機能付き充電システムに保存され、その電力によって雨水をくみ上げるポンプを稼働。壁面や駐車場床面下に設置されているチューブから植物への配水をおこなう。家庭に設置される蓄電機能付き充電システムは、リチウム電池を内蔵しており、EV/PHVの充電に必要なエネルギーを常に確保。家庭用電源にも対応するほか、DC/DCコンバータ機能も内蔵しており、太陽光パネルの直接接続にも可能。さらに、トヨタスマートセンター(TSC)と連携した機器の遠隔操作・監視も実現した。

ちなみに駐車場の床面に植えられているのは「たまりゅう」という植物。前出の今村氏は、「たまりゅうは常緑植物なので芝のように秋冬に色が抜けることもなく、葉はボリュームがある上に多少踏みつけたところで容易に枯れない。また、伸びすぎないところも美点。夏場は蒸散による打ち水効果で、気温の上昇抑制も期待できる」と言う。

この駐車場緑化システム、まだ具体的な商品販売計画は明らかにされていないが、「EV/PHVが世に出る時期には、何らかのアナウンスができるのではないか」(今村氏)とのことだ。

ATTTでのキーノートスピーチで壇上に上がったトヨタ自動車の友山茂樹常務は「クルマの電動化だけでは自動車メーカーの責任を果たしたことにならない。クルマ社会を取り巻く環境全体でCO2低減の取り組みを進めることが我々の責務」という趣旨の発言をしていた。駐車場緑化システムは、車だけでなく芝生からHEMSまでを自社で開発するトヨタとして自動車がもたらす環境へのダメージをミニマイズするための取り組みと言える。

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