スイフト

スズキが初めて世界に通用するクルマを目指して本気で作った小型車が先代『スイフト』だったが、そのスイフトがデビューから6年を経過して新型に切り替わった。なのに、パッと見たのでは新型になったのかどうか分からない。それくらいに従来のモデルのイメージを継承したデザインだ。

全長が長くなるなどボディサイズが変わったのに、従来と同じに見えるようにするのはデザイン的に難しいことなのだそうだが、先代モデルが大きくヒットしたので、それに縛られてしまったとしか思えない。

外観がそんな印象であるのに比べると、インテリア回りは質感の向上など、大きく進化したのが分かる。今どきのコンパクトカーはこれくらいの質感でないと世界で通用しない。

1.2リットルエンジン+CVTという組み合わせは、従来のモデルと共通だが、今回はどちらも新しくなっている。エンジンは絶対的な動力性能はさほどではないものの、副変速機付きのCVTとの組み合わせによって、それなりに元気の良いというか、まずまず軽快な走りを見せる。

走りの軽快さはフットワークの良さからも感じられる。というか、足回りの軽快感のほうがはるかに好ましい印象だった。

全体的にデキの良いクルマという印象なのに、問題は後席の中央に3点式シートベルトとヘッドレストが用意されていないこと。ハンガリーで生産する欧州向けのクルマにはシートにリトラクターを設けた、しっかりした3点式シートベルトを備えているのに、日本向けで手抜きしているのは日本人として承服しがたい。


■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

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