国会内で会見に応じる大畠章宏経産相 撮影=中島みなみ

レアアース(希土類)の輸出停滞で、7月以降、各企業は使用を節約したり、調達先多様化への努力を進めている。また、産業界全体でレアアースの在庫状況を把握するべく検討中だ。

レアアースの枯渇で生産が滞るなどの問題は現状では出ていないが、産業界に深刻な影響を与えつつある。志賀俊之日本自動車工業会会長は18日、「生産への影響が懸念される」と言及した。

そんな中で18日に発表されたアンケート結果で、輸出に改善の兆しが示された。経産省非鉄金属課によると9月下旬から日本に入ってきたレアアースは「ごくわずか」だった。

日本向けの輸出に変化があったきっかけは、13日の中国国家発展改革委員会の張平主任と大畠章宏経済産業相の会見の中にあった。この席上で、張平氏は「近いうちに解決することになるだろう」との見通しを示している。

今回のアンケートは、その発言後に、事態がどこまで進展するのかという、いわばフォローアップの意味があった。11月13日の発言以降に動き出したものは2件あった。

そのひとつは中国税関に10月初旬に申請し受理後に止まっていたケースで、発言後に船積みが終わっている。

こうした動きが出てきた背景には、日本へのレアアースの輸出停滞が日本だけでなく、中国の生産にも影響することを中国側が認識してきたことによると、経産省では見ている。

しかし、企業がレアアースを船積みするまでには、いろいろな手続きが必要だ。輸出の停滞は、輸出許可申請のほかにも、通関申告から許可に至るまでの税関手続きで、書類の不受理や却下、新たな資料要求、厳格な検査など、様々な場面で現れている。

今回のアンケートでは、それらの状況が改善される兆しが見えてきたということで、レアアースの船積みが実際に進んでいるということではない。

大畠経産相も「さらに来週、実際に荷動きが始まるようなことを期待したい」と、話した。